第287話 王都で帰還報告2
「続けて、ジュリユー騎士爵、その方は準男爵に陞爵する」
「は、ありがたき幸せ」
「ムラン伯爵、カルカイム子爵、その方達には外交成功として白鳩勲章を授ける」
「「は、これからも励みます」」
『白鳩?ここにも転生者か転移者の影響があるのかな……』
「さて、ムラン伯爵、ルグミーヌ王国の後は引き続きベルカイム王国に向かいたいと聞いたが?」
「はい。モーネ王女殿下、ヒルデリン王子殿下にはラーフェン王国に接する国々への協力依頼を引き続き行って頂くことが戦略的に有効かと」
「ボーヴリー宰相、どう思う?」
「はい、そうですね、モー」
「父上、お待ちを」
「ギャストル、今は宰相に話を聞いているところだぞ。割り込むな」
「いえ、国王陛下、ギャストル王子殿下、私の愚見は後ほどで」
「クリスタン、良く言った。父上、私もモーネ王女と一緒にベルカイム王国に行きます。第3王子の私がモーネ王女と婚姻することでラーフェン王国とのつながりも深めて、その2人がそろって他国に交渉に向かうと効果は絶大では?」
「はぁ……ギャストル……」
『美人のモーネが欲しいだけじゃないの?あの下心いっぱいが出ている顔』
『皆、分かっていそうだな、この空気感』
「ギャストル王子殿下、ご意見承りました。しかし、現実問題としてこれからムスターデ帝国と構える中では王族同士にふさわしい式などまともに行えません。まずは行動をご一緒されることで仲を深められることから、ではいかがでしょうか」
「モーネ王女、息子や宰相の言葉はいかがかな」
「は、国王陛下、皆様方。我が身のことながら、父王が亡きあと王太子の兄がおりますので一存ではお返事いたしかねる大事でございますので……」
「ラーフェン王国は我らがコンヴィル王国に助けを求めてきている立場ではないのか?」
「ギャストル!モーネ王女と共にベルカイム王国に向かう前に、モージャン付近にいるはずのオンハルト・ラーフェン王太子に挨拶してこい。礼儀を忘れるなよ」
「わかりました」
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