第267話 奴隷契約魔法

外出ついでに武具店に立ち寄り、リスチーヌの氷の短剣、ジョジョゼの炎の片手剣を購入してから宿屋に帰る。

夕食をアルマティも含めて一緒にとり、ドタバタであった1日が終わる。


『一応、色々と終わったわね』

『ルグミーヌ王国の参戦表明の後の話もあるが、個人的には死霊魔法や奴隷契約の話も気になる』

『奴隷契約?』

『魔石が、とか言っていたよね』

『あぁ、あれね。この前、従魔契約を見たよね。魔物は胸に魔石があるからその魔石を使って契約魔法を発動するの。でも人間には胸に魔石が無いから、魔法陣を刻んだ魔石を胸に埋め込むのよ。奴隷が死亡したり取り出したりした時には魔法陣が消える仕組みで、技術流出を回避しているはずよ』

『なるほど。だから見た目に奴隷かは分からないんだ。技術流出を回避というけれど、それでも今回みたいに違法な奴隷契約が発生することもあるんだね』

『何事にも抜け道があるってことでしょうね』


『さぁ、今日はもう魔法訓練をする気力も無いから。ハポリエル、出てこられる?』

『はい、お呼びで』

『今日も色々と頑張ってくれたね。ありがとう。だいぶ成長できたみたいかな?』

『はい、日々精進しております』

『二人とも今日はありがとうね。魔力をどうぞ』

自分の魔力とBランク魔物レイスの魔石を悪魔2人に与える。魔石を冒険者ギルドに納品するとそれなりの金額になるのだが、報奨金も多かったし、今回の頑張りに報いるために残しておいたのである。高ランク魔物の空になった魔石は魔力操作の訓練になるので、家臣たちにあげることにする。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る