第236話 ルグミーヌ王国へ到着

ようやくルグミーヌ王国の王都に到着したのは王都を出発して約4週間のことであった。もっと野営を行う等の、モージャンから王都までと同様の進み方では約3週間の距離であったのだが仕方ない。


ルグミーヌ王国は事前に言われていたように山々に囲まれた小さな国であり、王都アーレアはさらに木々に囲まれた山間の街であった。ここに到着するまでも山間の細い間道続きであったが、それはコンヴィル王国との間だけでなく、ラーフェン王国とムスターデ帝国との間も同様であるとのこと。そのため多くの軍勢で攻めるには難しく帝国からも放置されているのかもしれない。


ルグミーヌ王国内の途中の街でもそうであったが、この王都アーレアでもラーフェン王国の王女達、コンヴィル王国の外交使節に対する歓迎パレードは実施されなかった。コンヴィル王国でも王都を出てからは、先ぶれがパレードをしないように通達していたので大事にならずにジェロとしては助かっていたのだが、ルグミーヌ王国での対応は、歓迎されていないことの表れかと思われて不安になる。


また、魔法が得意な種族であるエルフが住んでいる国であるとの噂を聞き、いかにも異世界であるとジェロは期待して気分が向上していたのだが、今までの街でも王都でも見かけることは無く落ち込んでいる。

そのようなジェロの気分とは関係なく、この使節団はルグミーヌ王国の王城に到着する。

流石に拒絶されることはなくそのまま城門の中に進み、馬車を停めてから一部の者だけが城に入るように案内される。


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