第234話 道中の訓練

馬車の中でのコンスタンへの読み書き指導は順調に進む。街での案内板等も細かいところまで理解できるようになったり、飲食店のメニュー等が今まで以上に読めるようになったりするとコンスタンも学習意欲がますますあがるので成長速度は加速する。

もう普通の人たちと同じくらいまで読み書きができるようになると、ついでに計算も教えることになった。ジェロにしてみると孤児院で教えていたセットものというつもりであったが、そうなるとコンスタンだけではずるいと、リスチーヌを含めた他のメンバも希望して来たので交代で教えることになった。

おかげでルグミーヌ王国へ到着するまでには、一般の冒険者に比べて読み書きも計算もしっかりできる家臣団が出来上がった。


またコンスタンに読み書きを教え始めた最初から、他のメンバは魔法習得の訓練を行っていた。魔法の発動にはイメージが大事ということから、王都で購入したスクロールを使った練習を追加している。スクロールは魔法を習得していなくても魔力を込めるだけでその魔法を発動できるため、発動イメージを理解することができる。さらに属性魔法の訓練の際には大量に購入した触媒を惜しげもなく使用する上に、魔力回復ポーションも併用するので、日々成長を実感できる。


魔法の習得が遅れていたジョジョゼも≪種火≫習得の後は感覚をつかんだのか最初は上手く行かなかった≪水生成≫なども習得することができた。同じく遅れていたエヴラウルも弓矢に親和性のある風魔法の≪そよ風≫の習得が出来てからは次が早かった。

そしてコンスタンも読み書きの学習が進むと魔術語の理解もできるようになり、パワーのイメージに合うのか土属性魔法を習得できた。


ルグミーヌ王国へ到着するまでに、6人ともに魔法発動体の指輪を配り終えて全員に初心者卒業を認めることになった。

レナルマン、リスチーヌは相変わらず習得が早く火風水土光闇の6属性すべての初級魔法を色々以外に中級魔法≪火炎≫まで、さらにリスチーヌは初級回復魔法≪治癒≫まで習得した。イドは火風水土の4属性の初級まで、ジョジョゼは火水の初級まで、エヴラウルは風属性のみだが中級まで、同様にコンスタンも土属性のみだが中級まで習得できた。

全員が触媒を無くても発動できるようにはなったが、詠唱無はリスチーヌのみ、レナルマンは短詠唱、他は詠唱ありに。またエヴラウルとコンスタン以外は魔法陣を見ることも無く発動できるが、この2人は魔法カードの魔法陣を見ながら発動することになった。

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