第222話 王国魔術師団との顔見せ2
その後は顔見せとしてではなく非常勤講師として他の皆にも見せるために、前回は披露していなかった≪氷結≫も発動して、こちらも威力に驚かれる。
「ふん、どうせ俺たちはあいつの命令系統には居ないからな」
というクロヴォン・タルブの声が聞こえて来たので、団長ジルベールに確認をする。
「そうですね。今回のルグミーヌ王国への使節団はコンヴィル王国とラーフェン王国の合同行動です。ですので、指揮命令系統も2つになりますね。王国騎士団と王国魔術師団はコンヴィル王国の外交官の伯爵と子爵の護衛が一番です。ジェロマンさん達は、ラーフェン王国王女達の護衛が一番となりますね」
「では、私は伯爵たちの指示命令下ではないのですね」
「建前上はそうなりますね。ジェロマンさんはコンヴィル王国の貴族ですが、国王陛下の命令でモーネ王女達の護衛になりますので、優先すべきは王女達の護衛になります」
「かしこまりました」
「ところで、王国魔術師団の皆様は先日も今日も触媒を使われていましたが、そう決められているのでしょうか?」
「はい、もしかすると効果に違いが無い場合もあるかもしれませんが、他国より実力が劣っているコンヴィル王国魔術師団としましては、消耗品で威力をあげられる可能性があるならば、と」
「流石は、王国魔術師団ですね」
「冒険者の皆さんと感覚が違うのは確かです。ちなみにご存知かと思いますが、ルグミーヌ王国も触媒文化の国でして、我々はかの国の指導を受けた経緯があります。魔法に優れた国ですので色々と教わりました。魔法戦闘において重要な≪結界≫≪魔法消滅≫の導入もかの国の指導です。習得済みでしょうか」
「いえ、≪魔法消滅≫はまだです」
「では、図書室で併せてご確認ください。魔術師団員には優先魔法として指導しております」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます