第221話 王国魔術師団との顔見せ
ジェロは家臣6人と揃って王国魔術師団の拠点に到着する。非常勤講師のカードを見せて案内に従い建物に入る。
応接室に現れたのは、魔術師団長のジルベール・ラロシェルと、3人の濃茶ローブの男であった。
「ジェロマン・テルガニ男爵、お待たせしました。こちらの3人が今回のルグミーヌ王国へ同行させて頂く者たちです。順に、クロヴォン・タルブ、クシミニク、バスチューです」
「ありがとうございます。私がジェロマン・テルガニで、こちらから順にイジドリック、レナルマン、コンスタン、エヴラウル、ジョジョゼ、リスチーヌです」
「私はタルブ準男爵家の嫡男であり使用人を一人連れて行きますので」
「我々はこの7人です」
「使用人は居ないのですかな?それともそちらの女性たちが?」
「いえ、彼女たちは中堅冒険者で腕もたつ家臣です」
「先日、テルガニ男爵の腕を披露頂けたそうですが、私は欠席しておりまして。また本日も拝見できたりするのでしょうか」
「タルブ、失礼だぞ。ですが、テルガニ男爵、もしよろしければ本日もお願いしても?」
「もちろん結構ですよ。そのかわりではありませんが、後ほど図書室の利用もさせて頂きますね」
練習場に到着し、まずクロヴォン・タルブが自信満々に中級火魔法の≪火炎≫を触媒と詠唱を利用して発動する。続けてクシミニク、バスチューが初級火魔法の≪火球≫を触媒、詠唱、魔法陣を利用して発動する。
続いてジェロが発動する番になったとき、クロヴォンはジェロに聞こえるように
「ふん、どうせ大した魔法を発動できるわけでは無いだろう。あんな戦士のような体格で。他人の功績を奪っただけじゃないのか?」
と言う。
ジェロはその発言を無視し、上級火魔法の≪豪炎≫を触媒、詠唱、魔法陣も無く発動させる。
「なんだあれは?先輩の≪豪炎≫よりも明らかに火力が上ではないか」
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