第218話 王都4日目

王都に到着した翌日の2日目には登城し叙爵され、3日目に魔術師団にも行き、まだ4日目である。しかしまた登城の命令を受けていたので、正装になりアナトマに作成して貰った納品用の紋章の清書も携えて馬車で王城に向かう。


「今日も同行は私。これが定番になれそうね」

「いや、どうなんだろう。レナルマンは知恵でも役立つだろうし、俺やコンスタンは体格の意味でも護衛っぽいから良いが、リスチーヌはなぁ」

イドに指摘されて不満げな顔をするリスチーヌ。

「ジェロ様も私が良いですよね?ね?」

「うーん、確かに同行人数にもよるけれど、レナルマン、イド、リスチーヌの順番かな。今日なら3人ぐらいは大丈夫と勝手に思っているけれど、こういうことも周りに教わらないとね」

「こうなれば魔法習得で一歩抜き出て優先順位を上げて貰うわ」

「まぁ頑張れ」

元々リスチーヌが加わる前から冒険者パーティー“イドと盟友”5人のリーダーであったイドらしく仲間の扱いが上手い。



応接室で官僚たちに紋章の清書を提出した後、しばらく待機していると王国魔術師団長のジルベール・ラロシェルが別の官僚らしき人物たちを伴ってやってくる。

「ジェロマン・テルガニ男爵、昨日はありがとうございました」

「いえ、こちらこそありがとうございました」

「早速本題ですがよろしいでしょうか」

「お願いします」


「冒険者ギルドからの連絡も頂きました。テルガニ男爵は第一陣でモージャンやニースコンへ向かうことはありません。ラーフェン王国のモーネ王女殿下、ヒルデリン王子殿下の護衛として共に隣国へ共同戦線の説得に向かってください」

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