第214話 王都冒険者ギルド再び2
ザールとも一通り話を終えたところへ、宿屋でのことづけを聞いたイドが駆け込んでくる。
「ジェロマン様、一人で出歩かないでくださいよ」
「イジドリック、それは俺もさっき叱っておいたが、お前たちからもしっかり頼むな」
「ジェロマン様、宿に帰りますよ」
「え、練習がまだ」
「ダメです。皆が戻ってから再度来ましょう。絡まれたら面倒なんですから」
皆がそろって再びギルドに訪れるが、魔法を使える練習場も近接武器の練習場も共にいっぱいであった。
「仕方ないですね。魔法カードの在庫はもうご覧になったのなら図書室に行きましょう」
と行ってみた図書室でもジェロに興味がある魔導書は無かった。
「ジェロ様、この魔法の入門書って、わかりやすいですかね?」
リスチーヌが手渡してきた入門書を眺めてみるが、あまりわかりやすいとは思えなかった。他にも2種類の入門書があったが今一つであった。
「まだ時間がありますし、入門書を探しに行きましょうか、いや、行こうか」
「はい、お願いします!」
リスチーヌだけでなく他のメンバもどうやら興味はあったようで、喜んでいる。
王都の初心者向け魔道具店をギルドで紹介して貰い、7人で連れ立って歩いて向かう。
「流石にいつもこの人数でなくていいよね?」
「そうですね。ただ不慣れな街では少人数行動は危険ですし、可能であれば少しでも多めの人数が良いですね」
「ある程度はあきらめてくださいね」
たどり着いた魔道具店でも何冊かの入門書を見るがどれも今一つであった。
『ジェロが書いてあげたら?』
『え?そうか、そうしてみるか』
仕方ないので一番マシに思えた≪水生成≫の載っている入門書を1冊と、魔法発動体の杖、ワンドと呼ばれる肘から先程度の長さの物を皆の練習用に6本、そして水魔法の触媒をそれなりに購入し、文房具店で大量の紙と筆記具を購入して宿に戻る。
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