第213話 王都冒険者ギルド再び
王都の冒険者ギルドで練習場を借りに来たつもりであるが、そういえばと魔法カードの在庫を見ているジェロ。
『うーん、今一つだな。≪雷撃≫≪岩槍≫の古代魔術のカードを連続で入手できた今では既に習得済みの魔法の現代魔術のカードはつまらないな』
『ぜいたくになったわね』
『本当だ。あ、≪雷撃≫≪岩槍≫の現代魔術のカードがあった。これは念のために習得しておいた方が良いし、お金も余裕があるから購入しておこう』
結局めぼしい物はこれら2枚だけであったので清算をしているところでザールに見つかる。
「ちょっとこちらへ」
強引に連れていかれた応接室で叱られる。
「もう一人で出歩いて良い身分じゃ無くなったのはわからないのか?」
「え、そんなすぐそばの、しかも冒険者ギルドですよ」
「それでもダメだ。最近はかなりマシになってきたようだが、冒険者たちに目をつけられそうな引っ込み思案の性格だろう?その結果で、男爵に絡んだ冒険者となったときに冒険者ギルドの監督不行き届きとなるのは勘弁してくれ」
「はい、わかりました……あ、ザールさん、一つご報告が」
「ん?どうした?」
「約束通りに王国魔術師団へ行ってきました。団員ではなく非常勤講師の役になりました」
団長に貰った魔術師団のカードを見せながら経緯を説明する。
「やはり国王陛下達もジェロマン様の魔法をあてにしての決断だったか。ま、冒険者ギルドの職員を続けながらの非常勤講師は妥当な落としどころだろう。魔術師団の魔導書の閲覧権限も大事だろうしな」
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