第161話 王都への出発準備

「ユゲット様、あのような差配となりましたが、結果的に希望通りになったかと」

「そうね、まさかこちらのことを知っているわけでは無いでしょうけど」

「はい、では私たちの装備は王女殿下の魔法の収納にお願いするらしいので、商家の使用人らしい服装を用意しますか。アナトマ商会で準備しているそうなので選ぶだけらしいですが」

「早めに決めておきましょう。小物で変装がばれないように気をつけながら」



ジェロたちはオーレッドたちとさらに詳細の相談をしている。

「つまり、馬車は商人用の2台と商品用の1台だから、商隊護衛になれた俺たち3人が御者をしよう」

「では、王族の馬車を真ん中でオーレッドさん、アナトマさんたちが先頭馬車でシプリックさん、最後尾が商品用馬車でアロイーズさんの御者で」

「わかった、それで良い」

「私たち7人は、弓を使うエヴラウルが先頭馬車で御者の隣、王族の馬車には何かあった時のために女性のジョジョゼが、重い武器で騎馬を疲れさせないように両手剣のコンスタンも馬車に乗せるため最後尾に。後のジェロマンさん、リスチーヌさん、イジドリックと私レナルマンは騎乗で良いですかね」

「「はい」」

『騎乗か』

『練習したのだから良いじゃない。一番火力があるジェロが遊軍なのは妥当でしょ』

『分かっているよ……』


念のために傷回復や魔力回復のポーションも領主から多めに持たせて貰う以外に、戦闘も多そうな長旅であるので、片手剣など皆が使う武器の予備も商品用荷台に忍ばせる等の準備も行った。

ジェロはせっかく購入した魔法の収納があるため、万が一の場合の非常食等も追加で購入し準備することにした。

『これもフラグになるかもしれないけれど、あるに越したことは無いからな』

『ま、水は自分で生成できるし、魔物を狩って火であぶれば何とかなるわよ』

『そうか、塩などの調味料も入れておくか』

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