第157話 ガニーへの一時帰郷2
ニースコンへ行った冒険者の報酬関係は、もともとニースコンでも都度の処理をしていたこともあり、以前のモージャンのオーク等の魔物退治に行った時よりも早めに片付く。
「メオンさん、ジェロさんも早く合流してくださいね」
冒険者たちはギルド職員の2人を残して打ち上げ飲み会を開きに行ってしまった。
「ジェロ、すまないな。付き合って貰って」
「いえ、不在の間にこんなに事務処理が溜まってしまっていたのですね。明日からといわず今日から減らさないと」
「……ジェロ、すまない……」
「やはりですか……」
「物分かりが良すぎるぞ」
『どういうこと?』
『メオンさんは王都に行かず、ガニーに残ってギルド運営をされるということだよ』
『あら』
「イジドリックやレナルマンは頼りになる。アナトマという商人もなかなかのようだ。頼んだぞ」
「はい……」
「この仕事は切りがない。残り少ないガニーでの時間だ。ジェロ、合流しに行こう!」
「はい」
ガニーで留守番であったヴィクシム、バスチャンやコレット達も合流していたようで、盛大な飲み会になっていた。
「ジェロ!お前とうとう銀級になっていたんだって!?」
「あらあらやはり成長株だったのね」
「コレットさん、ダメですよ。ジェロさんは私が」
「そんなー!リスチーヌさん……」
『ジェロ、モテモテね』
『からかうなよ。みんな冗談だよ』
しばらく居なかったガニーでの仲間とまたすぐに離れることに感傷的になりつつも、今日は再会を楽しむことにしたジェロであった。
『少しずつ人と話せるようになって来ていること、自覚しているのかしらね……』
『何か言った?』
『いいえ。楽しみなさいね』
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