第146話 モージャンでの待機

メオン達がニースコンからガニーへ帰るときに一緒に帰るつもりでモージャンにて待機しているジェロ達。


イド達“ジェロ班”の6人は、王女達の護衛依頼の疲れをとった後は適当な討伐依頼をこなしているようである。さらに、先日からのオークダンジョンではなく、もう一つの昔からあるダンジョンの方にも潜ったらしい。

「今度はジェロさんも一緒に行きましょうね」

とリスチーヌから誘われるが笑って誤魔化してある。

『一緒に行けば良いのに』

『宝箱を含めたダンジョンに夢はあるけれど、わざわざ危険を冒すのも……』


心配した帝国兵は、ダンジョン付近から流石にもう消えていたらしい。アンブリスの認識でも、街中で帝国の鎧は見かけられていないらしい。戦争まではしていなくても友好関係ではない帝国軍は居心地が悪くて引き上げたのか、鎧を隠しただけで王女・王子の捜索を続けているのか。後者の場合も踏まえて、領主館から王女・王子はお忍びでも出ないようにしているらしい。

『まさか街の外で見張ってはいないだろうけれど。帝国か、せめて占領しているラーフェン王国の領内に戻っていると良いのだけど』

『その期待は薄いだろうね。逆の立場なら潜伏者と連絡を取って待機じゃない?』

『だよなぁ』


そのジェロ自身は冒険者ギルドで鑑定や計算などの事務業務の手伝いをしている。

「今日は魔法カードを見ていかないのか?先日の整理、感謝されていたぞ」

とアンブリスに声かけをされたこともあり、改めて整理しながらコレクション的な意味で眺めるだけでも楽しんだ。ただ、残念ながら魔法習得の意味では興味が湧くものは無かったので、また図書館に行こうと思うのであった。

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