第143話 モージャン冒険者ギルド2

「ところでお前達はこれからどうするんだ?」

アンブリスに問われて改めて考える。

「ラーフェン王国に行った冒険者達はまだ戻って来ていないからニースコンに戻るのか?実はな、俺の後任でガニーのマスターになったドナシアン。メオンとジェロが居なくなっても事務処理をサボったせいで大変になったみたいでな、逃げるように冒険者達を連れてラーフェン王国解放戦線に参加するとニースコンへ向かっているぞ」

「え?解放戦線なんて話になったんですか?」

「いや、コンヴィル王国としての判断はまだ出ていない。ラーフェン王国の国王は死亡、王太子も死亡の可能性が高い、王女と第2王子がさっきこの街に辿り着いたと言うのであれば、帝国から奪い返すという大義名分で担ぐ神輿もこれからだからな」

「ドナシアンさんがニースコンに行けば、メオンさんは入れ替わりでガニーに向かいますよね。ここで待って合流してからガニーに帰ろうと思います」

「まぁジェロはそうか。イドたちはどうする?」

「俺たちはジェロさんと一緒に居ますよ」

「そうか。じゃあさっき言ったようにここも人手不足なんだ。メオンが来るまで休憩しながら、適当に依頼をこなしたり事務業務を手伝ってくれたりすると助かるぞ」


ダンジョンコア、ハイオークとオークの魔石、帝国兵から回収した諸々などの代金を7人で分配した後は、まず拠点としての宿屋を確保し、解散する。

『で、これからどうするの?』

『思わぬ大金が手に入ったし、やはり魔法カードかな。図書館で魔導書を探したいし。ただ今回はちょっともう一つ』


さっき出てきたアナトマ商会に来ている。

『何だ、やっぱり娘のリリアーヌ?』

『違うって』

「おや、ジェロ様。何かお忘れ物ですか?」

「実は……」

「はい、もちろん取り扱いはいくつかございますよ」

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