第137話 再びのオークダンジョン3

事前にジェロと意識合わせしていたレナルマンがラーフェン王国メンバを説得し、先ほどの広間より狭い小部屋のような場所に移動し、交代で睡眠をとる。

最低限の布等は、王女の魔法の収納袋から取り出して、特に王女と王子にはしっかり休んで貰い、残りメンバで見張りを交代する。


途中で2回、オークが2匹ずつ巡回してきて戦闘になったが、寝入っているメンバを起こすことなく少し離れた場所まで近づいて来たところで仕留めてある。

起きたメンバには驚かれるが、そのオーク肉を少量だけ焼いて朝食として、最奥に向かう。


「帝国兵は来ませんね」

「まぁ我々が以前にしたように、手分けして地図を作成しながら進むので歩みも遅いでしょうね。松明もないでしょうし、≪灯り≫魔法がなければ松明の代替品でも苦労していると思います」

それからも少量のオークには遭遇して始末しながら最奥にたどり着く。以前にここで魔人達に遭遇した冒険者達には緊張があるが、ラーフェン王国メンバはダンジョンボスへの緊張かと勘違いしている。


『またハイオークだけど3匹だけね』

「ハイオーク3匹だけだから」

ジェロの言葉に従い、冒険者達はサッと広間に入り、ジェロとヴァルの魔法で2匹倒す間に皆で残る1匹を倒してしまう。


広間に続くダンジョンコアの部屋に進み、前回より小振りなコアを王女の魔法の収納袋にしまって貰う。

「ダンジョン踏破ということか」

なぜか感慨深く呟く騎士を横目に、ジェロ達はそこの細道を登っていく。

「なんだ?どこに向かうんだ?」

「どうぞお進みください」


想像通り突き当たりにはなったが、1人でも動かせる岩であり森の中に出る。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る