第136話 再びのオークダンジョン2

オークダンジョンを少し進んだところで、帝国兵が追いついて来た気配が後ろの方でするが無視をして奥に進む。以前に潜った時の記憶から最奥に進むルートを選んでいる。


『オークが少しだけ復活しているみたいね』

『そうなのか。前みたいにたくさんでなくて良かったよ』

ヴァルの言葉のように、ときどき少数のオークに遭遇するが難なく倒して奥へと進む。レナルマンの発案で、魔石を取るだけでなく少数のオークの死体を、魔法の収納袋にしまって貰う。

「食糧?」

「いや、それもあるけれど、まぁ使うまで楽しみにしておいて」


ある程度進んだところで王女から休憩提案があったので、以前に中間地点辺りで広い空間があったことを覚えているところまで進む。

「いったんここで食事にします。元々予定していなかった食事ですので、途中で入手したオーク肉を焼いただけになりますが」

「冒険者の嗜みとして塩だけはありますよ」

かなり不満が出るかと思われたが、

「いえ、ニースコンにたどり着くまでは取るものも取り敢えずで王城を逃げ出した後でしたので、それに比べたら」

とラーフェン王国メンバから言われる。


ジェロが≪水生成≫で皆の水筒に補給した水とオーク肉を食べるだけの食事だが、座りこめたことにより疲労回復もできたところでレナルマンが今後の予定を説明する。

「今は10人ほど全員が起きているので奇襲を回避できる広間におりますが、交代で睡眠をとるためにはもう少し狭い空間に移動し、入口だけを警戒するようにします」

「え?ダンジョンで野営?」

騎士オスヴィンから疑問が漏れる。

「はい、今からモージャンの街についても夜間ですので門で揉める可能性が高いです。なるべく目立たず街に入った方が安全です」

「このダンジョンで帝国兵に追いつかれたりオークに襲われたりする危険は?」

「ここまででご認識されたと思いますが、このダンジョンは複雑ですので、帝国兵は散開しているはずです。遭遇しても少人数なら撃退できます。オークも同様です」

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