第117話 ゴースト討伐3

今まで以上の数のゴーストに混じってレイスが居たので、ジェロも戦闘に参加している。皆に屋外に移動するよう言っておきながら、自分が最後に入ったのだから屋外に一番近く、後退りしながら≪浄化≫を複数発動して、レイス以外のゴーストの注意も引いていく。

「ジェロさん、危ない!ターゲットが集中しちゃうよ」

「大丈夫です。それより早く屋外に」


『ヴァルもお願いね』

『任せて』

屋外に順次出てきたゴーストに対しては≪豪炎≫でダメージを与えながら、さらに後ろに下がって足場を確保する。冒険者達も屋外に全員出てくると、まだ屋内に残っているレイスを閉じ込めるように≪火壁≫を入口に発動して、その隙に屋外にいるゴースト全てに≪豪炎≫≪火槍≫をヴァルと共に乱発して倒しきる。

ゴースト4匹が魔石に変わったところで、≪火壁≫を突き破り出てくるレイス。

「皆さん、あれはレイスだと思われるのでとにかく離れてください」


レイスの攻撃を回避しながらヴァルと共に再び≪豪炎≫≪火槍≫を多発して、今度はレイス1匹に集中攻撃なため、なんとか倒しきる。

レイスが魔石に変わったのを確認して、大きな深呼吸をしながら周りを確認する。

「皆さん、怪我はありませんか?」

「はい、大丈夫です」

「さすがジェロさん、Bランクを単独討伐ですね」

「いえ、皆さんが前衛でいらしたからですよ」

「いやいや、Cランクのゴーストも結局最後にあしらっていましたよね」

ジェロはその空気感になれないため、手分けして撃ち漏らしのゴーストが居ないかを確認して貰い、早々に馬車でニースコンに帰るように促すのであった。

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