第68話 代表者会議の事前
ジェロが留守番の翌日はバスチャンが留守番になり、ジェロは20人の冒険者達とゴブリン退治に森へ向かう。
メオンとバスチャンが冒険者達とギルド職員の関係性を良好にしてくれていることもあってか、ジェロに対してキツイあたりをしてくる冒険者も居なく、人付き合いの得意でないジェロとしても助かっている。
一緒にオークやゴブリンを退治しているので仲間に認められた、回復魔法の使い手に嫌われたくない等の理由もあるのかもしれないが。
『ちょっとは慣れて来たのかな?昨日も商人親子とそれなりに話せていたよね』
『昨日のお父さんは俺に強い口調で来ないことも分かっていたし、娘さんとは会話しなくてもお父さんが間に立ってくれたから』
『そういえばリリーって娘とは直接会話していなかったわね……折角の命の恩人なのに』
『立場をかさにというのも嫌だし』
『変にカッコつけていると結婚が遠のくわよ』
『う……』
ちょうど野営地に着いたのでヴァルとの会話を終了し、冒険者達を街道近くだけを探索するように割り振りして野営地の留守番役になる。
昨夜はドタバタしてメオンにしっかり共有できていなかったアナトマ商会での話を伝える。
「やはりそうか。今の場所にきたゴブリン達も新しく生まれたようであるが、大きな流れとしてはオーク達がゴブリン達の棲家を追い出してきた可能性が高いな。あの商人たちやオークと遭遇した街道との位置も踏まえると、こっちの方向。まさかダンジョンか?」
「ダンジョンの魔物は増えていないという話もありますので、直結はしないかもしれませんが、確認すべきかと」
「やはり明日はジェロも一緒に代表者会議に参加してくれ」
「怖いので嫌なんですが……」
「……俺への助言だけで良いから」
「かしこまりました」
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