第60話 ゴブリン村一掃結果

メオンが待機していた馬車のところにジェロたちは戻り結果報告をしたあたりに、バスチャンたちの方も帰還して来た。

やはり問題もなく討伐したようであるが、そちらの村にはゴブリンシャーマンは居なかったぐらいで28匹のゴブリンが居たらしい。途中でゴブリン数匹ずつとの遭遇があったことも同様のようである。


バスチャンの方では鑑定業務は出来ていなかったが、討伐数の記録はちゃんとバスチャンが肉体派ながらに行っていたようである。鑑定魔法の使い手が同行することは普通あり得ないので、皆それぞれが適当に価値がありそうと目利きした物だけが持ち帰られていた。ジェロが改めて鑑定してもほんの少しの中級品とほとんどが低級品のみであったが、冒険者ギルドとしても買い取れないほど酷いものは無かったようである。

ただ、小さな怪我をした者が少し居たようなので≪治癒≫魔法をそれぞれにかけておく。


「よし、今日のところはご苦労であった。当初計画のように今夜はモージャンの街に帰る」


『今日もちゃんと魔物へ対応ができていたね』

『腰が逃げたり、おっかなびっくりで遠くから無駄な攻撃をしたり、だったけどね』

『おいおい慣れるわよ』

『ありがとうな』

短距離ではあるが馬車に乗って落ち着いたところでヴァルと念話をする。


「俺が一応の軽い報告をしておくから、ジェロたちは昨日と今日の戦利品の売却処分に合わせて、ジェロの防具などを見繕っておいてくれ」

メオンはガニー冒険者ギルドを代表して、1日の成果をモージャン冒険者ギルドのマスターであるザールに報告に向かう。

「そうか、ゴブリン村を2つ一掃してくれたか」

「いずれも最近できたような新しさがあったとの報告もあります」

「たぶんそうなんだろうな。引き続き頼むぞ」


『いったい何があるというのだろうか』

メオンはザールの反応が腑に落ちないまま引き下がり宿屋に向かう。

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