第3話

 2025年8月7日、関西の黒社会を仕切る大物、津田哲也の娘、富江が自宅のアパートから転落死した。その現場に居合わせたヒットマンの中曽根だけが、彼女の死の真相を知っていた。だが、そこには彼のほかにもう1人、虹子という女がいた。彼女は富江の階下に住む、派遣社員である。


 虹子に目撃されたと思い込んだ中曽根は、密かに彼女を抹殺しようと監視を始める。だがやがて、中曽根は虹子が知的障害者であることを知る。

「パッパラパーじゃ心配することねーか」

 さらに、虹子は蜘蛛切組や鵺山会からも狙われていることが分かる。彼女は一体何者なのか?やがて中曽根は心ならずも虹子を守ることになる。


 鵺山市のファーストフード店でアルバイトをしている根来則夫は、日々をのらりくらりと過ごすダメ男である。そんな彼の身を案じる恋人の春香が心の支えになっていた。


 しかしある日、則夫が店の外の掃除をしていたところ、1人の女性が現れ息を吹きかけた。「くっせーわ!」その瞬間、眠っていた能力が覚醒した則夫は、ホウキ1本だけで2人の暴漢を倒してしまう。🧹


 実は則夫は、小城統をボスとする『タランチュラ』が極秘のマインド・コントロール実験で生み出したスーパー・エージェントだった。則夫は、計画の封印を目論む『タランチュラ』に命を狙われることになる。

 だが則夫は春香の前では途端に普段のダメ男に逆戻りしてしまう。

 

 8月20日の夜、昼山太ってデブがファーストフード店の♀バーガーにやってくる。ホウキを盗もうとしていたところを則夫に見つかる。

「何してんだよ!?」

「僕もスーパーヒーローになりたい」

 太は鵺山2中の2年生だがイジメに遭ってるらしい。

「その腹じゃダメだよ」

 警察に黙ってるかわりに1万持ってくることで則夫は許した。

 

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