第40話 一人の戦い 甘き

七は、多くの飛び出た紫と銀色の混じる結晶の生えた場所に来た。

空は朝闇色。

中央にいるのは。

結晶と同じ紫と銀の混じる髪。

幼い顔つき。

雄黄ゆうおう色。

明るい赤みの黄色の舞う姫のような姿の少女。

七は口をポカンと開ける。

少女は、

少女

かわいい

少女

かわいい

かわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいい!!

七は走りだすと、少女へ飛び込むように抱きしめる。

「か、わ、い、い、いですううう!」

七は少女の頭を撫でる。

「かわいい……私…七です。あなたは?」

七は少女に夢中。

少女は、口を開ける。

「触るな。人間」

七は、何か大きな力で弾かれる。

七は地面に倒れる。

「人間。欲望しかない。人間。触るな」

七は、ハッキリ言う。

「女の子が好きなんです!かわいくて柔らかくて、もうモチモチで、むにもにで、かわいい!かわいいんです!」

「騒がしい人間」

少女は上へと手を向ける。

「消し去れ」

紫と銀の玉が現れ、七へとぶつけられる。

少女はふうとする。

「これで…うるさくない」

七はというと、ケホケホしてる。

「すごい、地面のホコリ?というものでしょうか……けほっ」

「どうして」

七の腕に鎖が巻かれ、青く輝いている。

七を不思議な光で守った。

そこへ玉を向ける。

次は、腕の鎖がパキンッと弾けて七は手を前へ出す。

「この力………私を助けてくれてるんですね」

少女は、玉を向ける。

次は、青の輝きが弱まり、七を直撃する。

ようやく静かになったと少女は安心する。

七は地面に仰向けに倒れるようにしている。

少女は近づくと傷はないようだ。

そこへ、紫と銀の玉を上へと掲げると振り落とす。

「消えろ。欲望しかない人間」

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