第6話 おばあちゃんVSオタク

 言っていなかったが、僕はオタクだ。

 だからアニメを見ているのがおばあちゃんに見られるのがなんか恥ずかしくて、こっそり見ていた。

 ある日、おばあちゃんはそんな僕に興味を持った。

「何見てんだが、本か?」

「な、なんでもないよ!」

「ま、別にいいけんとよ」

 そう言っておばあちゃんはそっぽを向いて寝たから、僕も反対側を向いて寝た。


 ただ、アニメのシーンが暗くなった時、僕は発狂した。黒くなった液晶の反射の向こうに、おばあちゃんの目が覗いているのだ。

「うわあ!」

 おばあちゃんは興味ないふりをして僕を油断させ、その隙に盗み見ていたのだ。


 これは、本当に最強生物だなと思った。

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