第306話 噂の刑事 ユリリンとアラシ
俺の名前は
夢の島警察署の新人刑事だ。
そして、俺の相棒が幼馴染みの
本来なら知人同士で同じ警察署に勤務することは無いのだが、警察官の成り手が少ないのと大江戸グループの関係者である俺達に忖度した警察庁のお陰でもある。
「よっ、ヒマか ? 」
俺達、陰陽師課に入って来たのは、捜査一課の
通称、
ことあるごとに陰陽師課に来ては、俺達のコーヒーをおねだりに来る憎め無い課長だ。
「陰陽師課の大江戸ぉ~、いいよなぁ~、何時もヒマそうなお前たちは ! 」
捜査一課の刑事
「妾たちがヒマなのは、世の中が平和な証拠だから良いことなのじゃ !
そんなことも解らないの、ヤミーのおじさん ! 」
由利凛に言われて、顔を
「俺に勝手にアダ名をつけるな、潮来 !
それと、俺とお前たちは同期だろうが !」
一課の連中は必死に笑いを堪えている。
由利凛に口喧嘩で勝てるワケも無いクセに、何時も絡んで来るんだよな……もしかしたら、厭味は由利凛が好きなのか !?
それなら、祝福してやらないとな !
女神の生まれ変わりのような由利凛にも春が来たか、と生温い目で二人を見ていると、
「おい、
「ほっとけば良いのじゃ、何時もの妄想癖が出ただけだから、無視するのに限るのじゃ ! 」
由利凛の言葉に頷く一同。
えっ! 俺って、そんな風に見られているの ?
ブー ブー ブー、
──事件発生 ! 事件発生 ! 帝国大学で麻薬事件が発生した。
捜査一課と陰陽師課は、ただちに現場に駆け付けるようにしてください !───
それまでフザケていた俺達は、刑事の顔に戻り現場に向かった。
◇◇◇
帝国大学に向かう捜査一課のパトカーに便乗した俺達は事件のあらましを聞いていた。
帝国大学の運動部の学生寮から麻薬の成分が見つかり、令状がとれしだい家宅捜査が行われる。
学生寮が広い為に俺達、陰陽師課も捜査一課の手伝いをすることに成ったのだ。
しかし、裁判所の令状があるにも関わらず、大学側は非協力的だった。
揉み合いをしている内に、上層部から捜査の中止が命令された。
「ちっ、帝大の副学長は元政治家の
厭味刑事の言葉が何時までも耳から離れなかった。
◇◇◇
ただの大学生の大麻事件かと思われた帝国大学生の事件は警察庁からの指示で捜査が中断されてしまった。
それに納得のいかない新人刑事コンビである俺と由利凛の二人は密かに捜査を進めるが……
「麻薬の出所が警察かも知れないだと ! 」
俺は由利凛の推理に驚愕した。
「しっ、『壁に耳あり障子にメアリー』なのじゃ !」
幼馴染みであり、兄妹のように思っていた由利凛は警察学校を主席で卒業した逸材でもある。
二人だけの捜査が進んで行くうちに、一部の警察官の不祥事ではなく、意図的に麻薬を流していた疑いが出てくると同時に、二人の周りには不穏な影がうろつき始めた。
真の黒幕は日本政府に居たのに気がついた時には、俺達に逃げ道は無くなっていたのだ !
◇◆◇◆◇◆
【嵐side】
「なんじゃ、こりゃぁぁぁぁ ! 」
松田優作みたいに叫んだ俺は悪く無い。
ヨムカクWeb小説短編賞2023に投稿されている
勝手に人の名前を使いやがったな !
腹が立つことに、俺が投稿した小説より
エンタメ総合のミステリーでの評判も良いようだ。
俺の書いた小説の方が面白いハズなのに、何故か🌟が伸びていない。
くっ、こうなったら、ツブヤイターで宣伝して読者を増やしてやる!
─── 嵐の作戦が成功したかは、また語られるだろう ───
※作者より
次回の更新は未定です。
申し訳ありませんが、お許しください🙇
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