第296話 最後まで、あきらめたら そこで試合終了だよ ! 後編
【
「ナメられたものね、わたし達も !」
先ほど来た、病院の事務員。
だけど、あきらかに不自然な対応だったので、
無理も無いでしょう。
「
いい気味だわ、仮にも『神』と名のつくものを悪用しようとした罰ね !」
英里香ったら、しょうがない娘ねぇ~。
「アノ呪いは、古代中国の邪神よね。
四凶とか言っていたわ」
英里香の見立ては有っていると思う。
「
確か、前に饕餮を悪用していたから侵食されたのでしょう」
「事情は理解したから、いい加減、土下座を止めなさい !
知らない人が見たら、誤解するでしょう !」
英里香が青筋を立てながら怒っている。
突然、現れた
いったい、何処で覚えて来るのでしょうね、この二人は。
「で !?
ヘラクレスのことが嫌いなのか、グチグチと嫌みを言う
「スマナイ、
限定バナナ味のプロテインの安売りが有ったので、
責めるなら、私だけにして欲しい」
「旦那さま…………ステキ💕」
それを見た英里香は、ゲシゲシとヘラクレスを蹴るが……
「イッ 痛ったったったったった !」
ダメージを負ったのは英里香だった。
テポ テポ テポ テポ
「一応、嵐お兄ちゃんは無事なのじゃ !
ただ、
「そう…………とりあえずは良かったわ 」
なんだかんだ、
「今、目覚め無いのは、衰弱している時に異世界召喚されたせいで、魂の一部が異世界に行ってしまったせいなのじゃ。
きっかけさえあれば、目覚めるはずなのじゃ」
由利凛の話しを聞いた英里香の目が、スゥーと細間った。
アッ ! 本気で怒っているわ、
「へぇ~、何処のバカが
きっちり、お仕置きしないとね…………ウフッフッ !」
「それが異世界の人間じゃ無くて、異世界の女神らしいのじゃ !
あらあら、日本人が
◇◇◇
「胃の洗浄が早めに行われたので、命の危険性は大丈夫らしいけど、ショックで昏睡状態が続いているそうだ。
『目覚めるのは、明日かも知れないし10年後かも知れない』と医者が言っていた。
今の俺たちは
情けないぞ、アレス !」
いつの間にか、由利凛が嵐お兄さまの耳に、
「今晩はスキヤキなのじゃ !
いつまでも寝ている嵐お兄ちゃんには、椎茸を沢山プレゼントしてあげるのじゃ !
A5ランクの和牛は、妾たちが嵐お兄ちゃんの代わりに食べてあげるのじゃ !」
「しいたけ !椎茸は嫌だぁぁぁー ! 俺にも肉を喰わせろぉぉぉー !」
どれだけ食いしん坊なんですか !
心配するだけ損をしましたね。
これは、
どうやら、わたしもだいぶブラコンに成りかけているわね。
とりあえず、嵐お兄さまの無事は確認出来たから、まずは
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