第263話 一難去っても難は去らない ①

【嵐side】


 今、信じられない光景が目の前に広がっていた。

 いやいや、前の使いまわしでは無いが……


 少し時間をさかのぼって説明すると……


 俺たち、大江戸ファミリー プラス こけるや海里で久しぶりに、ネコ屋こと割烹料理屋に行ったんだ。

 料理屋のオッチャンの七之助さんが結婚したと聞いて、野次馬根性もあり見学に行ったら、悪魔のコカビエルと云う奴が冥界のケルベロスを連れて、俺たちを襲撃してきた。


 そこに、七之助のオッチャンが店の外に出て来てしまった。


「ケルベロスよ。 先ずは、其処の人間を喰い殺せ !

 転生したとは云え、今はただの人間である奴らの前で、己の無力さを思い知るがよいわ !」


 今の俺たちでは間に合わない !

 スマナイ、七之助のオッチャン。


 ケルベロスが、オッチャンに飛びかかると……


「オオー、よ~し、よ~し、 ! 」


 そう言いながら、オッチャンはケルベロスをワシワシと撫でくりまわすと、ケルベロスはひっくり返り腹を見せている。

 オッチャンが、更にワシワシと撫でくりまわすと、嬉しそうにケルベロスがオッチャンに甘えていた。


 何処のムツゴロウだよ、七之助のオッチャン !


 急いで駆け付けたであろうアザゼルまでも、目が点に成っていた。

 アザゼルに付いて来た、于吉や左慈も信じられないと云う顔をしている。


 みんなが呆気に取られている中で、唯一動いていたのが由利子オバチャンだった。

 オッチャンの店の中から床の間に飾ってあった日本刀を持って来て、


「七之助さん。 奥様の栞さんから許可を頂きました。

 霊剣荒鷹れいけんあらたかをお借りします 」


 そう言った後に、居合い抜きの構えをすると……


潮来圓明流いたこ えんめいりゅう、秘奥義・七つどう !」


 由利子オバチャンが居合い抜きで斬撃を飛ばすと、空を飛んでいたコカビエルの黒い羽が切断されて落ちてきた。


 更にヘパイストスが、


「こんな事もあろうかと、…………サ◌コガン !」


 左腕に光線銃のようなモノをつけて、コカビエルに向けて撃ちやがった !


 ふたりの攻撃で墜落したコカビエルは気絶している。


 何処のスペース海賊だよ、巧 !


 気絶しているコカビエルに近づく左慈と于吉。

 何をする気だ、お前ら !





 ※作者より


 今回はゲストとして、

【 黒猫サファイアと三毛猫さくらの日常 ~ 猫魈?猫又! 日常は妖怪、吹き溜まり !! ~】


 https://kakuyomu.jp/works/16817330656371904675


 の登場人物の福岡田ふくおかだ 七之助が登場しました。

 よろしければ、こちらも読んでくださいね。



 追伸


 漫画『コブラ』の作者・寺沢武一さん、心筋梗塞で死去 68歳


 御冥福をお祈り申し上げます。


 週刊少年ジャンプでは、左腕に銃を持つ男こと、コブラにわくわくさせていただきました。


 まだ小、中学生でしたから、ちょっとアダルティーなグラマラスなガールズ陣、コブラの洒脱な言い回しのかっこよさに惹かれるものがありました。


 寺沢先生、お疲れ様でした。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る