第256話 明日菜の憂鬱
【
「お母様。 もしかして、世界各国のスー 「僕じゃ無いよ ! 」
わたしの言いたいことを見抜いた
それでは、いったい誰がヘラクレスとヘーベーに指示をしているのかしら ?
わたしの疑問を見抜いたのか、
「 もしかしたら、この子の仕業かも知れない 」
そう言いながら、オモイカネの方を見ている。
えっ、いくらスーパーコンピューターでも勝手に、お母様の許し無くヘーベー夫婦に指示なんてするのかしら。
そう疑問に思っていると、
「明日菜、女神アテナは伝承を覚えている。
ボク、女神メティスの話しを ? 」
もちろん、わたしの誕生の神話にも関係すること……まさか !
「流石、ボクの娘だね。 知恵と闘いの女神アテナ、そして人間 大江戸勇気の娘 大江戸明日菜 」
そう、叡智と思慮及び助言の女神メティスの唯一無二の娘であるわたしは、同時に女神メティスが憑依した勇気お母様の娘……旗と気がついて、お母様を見ると
「今のボクは、勇気の魂とメティスの魂が同化した存在に成ってしまったんだ。
よっぽど、相性が良かったんだろうね 」
それの意味することは……
「
意図したワケでは無いけど、オモイカネは
その上に『オモイカネ』と名付けたことに寄り、日本神話の知恵の神オモイカネの『分け御魂』が宿ってしまったからね。
ゼウスにバレたら大変な事に成るだろうけどね 」
大変な事どころではないでしょう、お母様 !
タッハッハッハッ、と悪気もなく笑っている我が母親に頭痛を覚えている。
バレるなんて思っていないでしょうに白々しい 。
「ある意味、このオモイカネは
この子なりに親孝行をしようとして、世界中のスーパーコンピューターを破壊して、ボク達 大江戸グループの役に立とうてしているだと思うよ 」
「うん、あっさり白状したよ、オモイカネ。
ヘーベーに情報と作戦を指示したメールを送っていたみたいだよ 」
「よく、あのポンコツ夫婦を動かせましたね。
はっきり言うと、指示に従うようには見えないのですが ? 」
わたしが質問をすると、お母様は頬をポリポリとカキながら、
「『正義の味方のサポーター』と云う宛名で、ヘーベー夫婦にお願いしたみたいだよ。
『 あなた方だけが頼りです』ってね。
自尊心をくすぐられたヘーベー夫婦は当然ね ! 」
あっ、悪どい、道徳心が無いだけに手段を選らばないオモイカネに呆れてしまう。
こんな事実なんて誰にも相談出来ないわ !
すべてを聞いた後に後悔している自分が居た。
聞かなければ良かったと……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます