第246話 逆襲 After...
【嵐side】
武装した妹たちを見て、あっさり撤退した于吉。
「
俺の
「腹が立つでしょうけど、戦略的は正解よ 」
……逃げられて、俺以上に悔しがるかと思ったが意外と冷静だな。
ついでだから聞いてみよう。
「
すでに海里を連れて、こけるは帰ってしまったから聞きそびれてしまったんだ。
「小説『三国志演義』で、漢王朝が腐敗していた時に張角に『太平要術の書』を渡した迷惑な爺……仙人よ 」
それで、こけるが真剣に悩んでいたのか ?
「事態は深刻よ、嵐お兄さま。
現在、中国のスーパーコンピュータ『始皇帝』が謎のハッカーにウイルスを侵入させられて暴走しているのよ?
共産党幹部の悪事がバラされて、どんどん逮捕されているわよ。
もしかしたら、南華老の仕業かも知れないわね 」
そうか、それなら于吉たちに逃げられたのは痛かったな。
ピコン ピコン ピコン !
音のする方を見ると由利凛と巧が一緒に歩いてきた。
「何を見ているんだ、ふたりとも ?」
そう言うと、ふたり共 悪そうな顔をしながら、
「左慈に付けた発信器で奴らの隠れ家を見つけてやるのじゃ !
くさい匂いは元から断つのが上策……あっ !」
「どうした、由利凛? 」
「発信器が壊されたのじゃ !
ただの脳筋かと思っていたけど、意外とやる !」
おいおい、まあ、おそらくは于吉が見つけたんだろうがな。
しかし、発信器が見つけられたわりには、ふたりとも
「ダミーだよ、
「ああいう自信過剰のナルシストは、見下している妾たちを舐めているから大丈夫だと思うのじゃ !」
「補足したのじゃ !
? ? ? 何処に発信器を付けたんだ ?
「発信器からの電波を
奴らも遥かな高い衛星から見られているとは思わないだろうな ! 」
俺の考えていることを見透かしているように由利凛が、
「ハッキングなんてしていないのじゃ !
明日菜ちゃん達が、大江戸の
可愛い娘達のお願いを無視出来る父親はいないのじゃ ! 」
…………
「直ぐに乗り込むなら、こけるにも連絡するぞ !
ずる賢い于吉は、こけるに担当させた方が良いぞ ! 」
あの野郎、落とし穴なんて古典的な罠にハメやがって絶対に許さん !
「しばらくは泳がせて置くことにするわ、
奴らの企みを知る為に必要だけらね 」
こういう奸計は
それまで黙っていたパラスが口を開いた。
「難しい話は止めて、これから夏祭り見学に行こうよ !
ワタアメ、ヤキソバ、牛串が、わたしを待っているから ! 」
そう言えば、今日から3日間は夏祭りだったな。
いろいろ有り過ぎて忘れていたぜ !
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