第184話 卒業旅行 ⑤

 ※三人称に挑戦します。 By 作者


 ♟♞♝♜♛♚♙♘♗♖♕♔


 嵐が海に駆け出した後、しばらくして女性チームの声が後ろから聞こえてきた。


 こけるは椅子を、クルリと別荘側に向けて座り直していた。

 こけるの興奮状態は、天元突破していた。


 こけるが実況中継を始めていた。



 まずは英里香だな。

 スクール水着に似た青いワンピース風の水着だな。

 手足が長い彼女と引き締まったボディーラインが美しい、絶好のプロポーションが登場したな。


「フトモモがまぶしい ! やるな英里香。

 じゃないか、結構ボンキュボンだな ! 」



 続いて、その横で巧に手を振るジャンヌだ。


 白い清楚なワンピース。

 色白な彼女とバランスの良い身体つきから、起伏は英里香に及ばないが、何処かの聖女の様な印象だ。


「う~ん、エクセレント !

 触るのがイケナイような神聖さがあるな !

 まだ、成長しきってないその肢体は これからを期待させるな、羨ましいぞ、巧 ! 」


 隣で巧がこけるを睨んでいても気にしない、こける。



 その後に続くは蝶子ちゃんだな。


 赤い水着のセパレートなんだが、何故かビキニに見えてしまう。

 V字カットされた胸元は、豊かな胸のボリュームで素晴らしい !」


 思わず立ち上がった、こけるは興奮しながら、


「グレーーーートゥ !! ビューティフル !!

 巧 見ろよ、歩くだけで揺れているぞ !

 バインバインだ !

 すんげ~揺れ幅だな、めちゃ柔らかそうだぞ !! ムフフ 」



 続いては明日菜だな。


 白地のセパレートのワンショルダーに腰にはパレオを巻いている。

 しかし、胸に圧倒される。

 豊かなバストながら身体の線は細く腰つきも良い。

 いわゆるモデル体型だな。


「グハッ、なんと着やせするタイプだったのか !

 しかも蝶子ちゃんとは違う揺れ方だ !

 ハリがあると云うか、ズンズンと云う感じだな。

 クビレからお尻のラインも最高だ !」


 こけるの煩悩はセブンセンシズにも劣らないように見える。


 その後に、由利凛と恵利凛の双子姉妹が現れると、


「あ~~~落ち着いた。 うん、可愛らしいね、二人とも 」



 ボカッ !


 こけるの後ろから忍び寄ったパラスが、竹刀で こけるを叩くと、こけるは悶絶していた。


「煩悩退散、悪は滅びる ! 」


 普段は無口で無表情なパラスが怒っていた。

 パラスの後ろに避難していた星華たちは、ホッ と胸を撫でおろしていた。



 しかし立ち上がった こけるは、


「ジャンヌ、めちゃ綺麗だ !

 ずっと見ていても飽きないぞ ! 」


「英里香、健康美あふれる姿にフトモモ !

 100点だ !」


「蝶子ちゃん、スゲェ~艶かしい !

 その揺れるチチからは目が離せない、素ん晴らしい ! 」


「明日菜は凄い ! もはやそのボディーラインはモデル顔負けだよ、エクセレント ! 」


「由利凛ちゃん と恵利凛ちゃんは…………うん、可愛らしくていいよ 」



 英里香がのしのしと、こけるの前まで来て頭を叩いた。


「水着を褒めなさいよ !

 何を褒めているのよ ! 」


「英里香、それは違うぞ !

 水着なんかよりも、君たちの方が素晴らしいと言っているんだ !

 しょせん水着など引き立て役にすぎん !

 それがわからないのかぁーー ! 」


 それを聞いた女性チームは、由利凛、恵利凛、星華たち以外は、モジモジし始めた。


「このドスケベ ! 言い方がやらしいのよ ! 」


 英里香は顔を赤らめてプンスカ怒っていた。


 ⎯⎯ まったく持って その通りである。

 セクハラも いいところだ ⎯⎯


「 妾たちだけ、なんか違う…………」


 由利凛と恵利凛は、イジケていたのだった。

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