第172話 I am the bone of my sword
【ジャンヌside】
まずいですね。
「申し訳ありません、巧さま。
私の頼み事のせいで迷惑を……
「謝らなくて良いよ、ジャンヌ。
友人だろう、困った時はお互い様だ 」
すっかり邪教の信徒たちに囲まれてしまいました。
聖書の神の教えを曲解して無法者と成り果て、法王庁からも邪教認定された教団です。
神の名を語り、あらゆる悪事を働いた者たちには怒りを覚えますが、ここは平和な日本なので愛用の鎧も武器も身に付けて無いのが悔やまれます。
「我々の教団にようこそ。
来たからには入信して頂きます、拒否は許しません !
信徒に成って頂いたら、全財産は教団に寄付して頂きます ! 」
「断わる ! 貴様らの宗教に入信する気は無い ! 」
「それなら、其処の見目麗しい女性だけでも入信して貰おうか !」
元・神とは云え巧さまは鍛冶神ヘパイストス様。
本当の戦闘には馴れて無いはずです。
ここは、私が犠牲に成れば、ヘパイストス様を助けることが出来るはずです。
邪教徒たちは、約30人以上居ます。
いったい、何処に隠れていたのでしょうか ?
「私が引き付けるので、巧さまは味方を呼びに……
「させる訳にはいかない !
これでも人間に転生してから鍛えてきたんだからな !」
「クッ クッ クッ、たった二人で何が出来ると言うのですか ?」
「ジャンヌ、君は普通の女の子の青春を取り戻すんだろう。
君の神とは違うが、俺を信じてくれ 」
ヘパイ……巧さま……信じています、貴方を。
「
こっ これはいったい !
巧さまの手には光輝く聖剣が握られていた。
……あれが聖剣だと確信してしまった。
「バカな、バカな、異教徒が……そんなハズは……
「
巧さまの聖なる一振で邪教徒たちは、パタパタと倒れてしまいました。
「安心してくれ、気絶させただけだからな 」
巧さま、貴方と云う
「待て~い、愛し合う二人を引き裂かんとする者よ。己が姿を…………って、もう終わったのかよ !
せっかく俺の嵐流・天空宙心拳の活躍の場だったのに急いで来て損したぜ ! 」
……嵐さま、貴方と云う
その後、追い付いて来た
廃教会の地下室から拐われた子供たちが発見されたのが決め手に成ったようです。
主よ、どうやら私は巧さまのことを……
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