第133話 悪魔が来りて…………大笑い ?

【由利凛side】


 ……最近、妾の影が薄いのじゃ !

 一応、この物語のスーパーヒロイン主人公なのに、これも全部 るしあん作者が悪いのじゃ !



「あら、由利凛 !

 何を『ブツブツ』言っているのよ。

 貴女も御神籤おみくじを引くのでしょう 」


 英里香エリスちゃんに言われて、我に返ったのじゃ !


「ハッ、いったい妾は何を考えていたのじゃろう。

 危うく、ダークサイドに落ちる処じゃった !

 ……ところで、英里香ちゃんの結果は どうだったのじゃ ? 」


「……人の事を聞く前に、さっさと御神籤を引いてから教えなさいよ ! 」


 ……英里香ちゃん、あまり良い結果じゃ無かったようなのじゃ。

 妾たち 大江戸ファミリーは、 学園の始業式の会場設置を手伝った対価に崑崙飯店で食事をおごって貰うことに成ったのじゃ。

 支払いは、お母ちゃん由利子が払うことに成っているのだけど、大丈夫なのじゃろうか ?

 妾たち、女神を三人も産んだことにより、黄金率(金運)が上がっているのだけど……


 お兄ちゃんたち、食べ盛りの食欲を甘く見ているようで心配なのじゃ。


 中華料理の丸テーブルに置いてある球体の御神籤の機械にお金を入れて、ガチャガチャと回したら 小さな紙が出て来たのじゃ。

 破かないように開いて見ると………『中吉』


 それを覗き見た英里香ちゃんが悔しそうなのじゃ。

 これは、下手に突付くと面倒くさい事に成りそうなのじゃ。


 ひょいと、英里香ちゃんが持っていた御神籤を、アザゼル=グレゴリー先生が取り上げ、


「ブッ 、アッハッハハハハハ !

『大凶』だって ! 引こうと思っても引けるモノじゃ無いぞ !

 やっぱり、の女神の方が似合うじゃないか !? 」


 バッチーン、バッチーン !


 英里香ちゃんがアザゼル先生の頬を二回も叩いたのじゃ 。


「私は『』よ!

 あんな、パット女神幸福の女神と一緒にしないでよ ! 」


 まったく、アザゼル先生は デリカシーが無いのじゃ !


 下を向いて プルプル震えている、アザゼル先生。


「ぶったな、二度もぶった !

 父上にも殴られた事も無いのに !! 」


 ヨヨヨ と嘘泣きする使

 妾たち、女神や神が人間に修行転生したのを知り、悪魔世界から態態わざわざ見学する為に人間界に遊びに来たのじゃ !

 それも間近で見学したいから、妾たちの教師に成りすましまでして、悪魔はひまなんじゃろうか ?


「なあ、なあ、アザゼル先生。

 アザゼル先生の父上って、聖書の神なんじゃろ ?

 だったら、殴られ無かったけど、堕天された方が酷いと思う…………思わないのじゃ !

 人間の女性を襲うスケベは、堕天して当然なのじゃ ! 」


 そう、この変態教師で悪魔のアザゼルは、一応 天使だったのに人間の女性を手篭めにして妻にした為に、聖書の神の怒りを買い堕天させられた、スカポンタンなのじゃ !


「 まったく、異世界の邪神は遠慮がないな !

 悪魔だって傷つくんだぜ !」


 ふてぶてしく笑う悪魔アザゼルには、遠慮なんて要らないと思うのじゃ !

 職員会議をサボって妾たちの楽しいお食事会を邪魔するのは『邪神罰』を与えるべきだと思い密かにお母ちゃん由利子先生にメールしていたお陰で、アザゼルの後ろに仁王立ちしているのに気付かず、毒ずくアザゼル。


「まったく、親の顔が見て見たいぜ !

 ……やっぱり、イイヤ ! お前由利凛の母ちゃんは、恐いからなぁ~

 ワッ ハハハハハ ! 」






 その後、お母ちゃん由利子先生に襟首を捕まれ、ドナドナされていくアザゼル先生には、誰も同情はしなかったのじゃ。





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