第127話 嵐のごとく Ⅶ ⑧
【嵐side】
「大江戸嵐、貴様を追放することが、満場一致で決まった !
今すぐ、この国から出て行ってもらおう ! 」
いきなり、エルフの王 スケベドゥイルに断罪された。
「はっ ?」
周りの仲間、妹たちもスケベドゥイルの側に居て、冷めた目で俺を見ている。
そんな、バカな!
俺の従魔のベルもタヌキチもアチラ側に居て他人を見る目で見詰めている。
何時から、追放系『ざまぁ』物語に成ったんだよぉー !
これは、悪い夢だ !
そう、悪い夢なんだ !
♟♞♝♜♚♛
「うわぁぁぁー ! 」
ハァー、ハァー、 布団から飛び起きた俺は『夢』を見ていたことに気がついた。
勘弁してくれよ、深夜までゲームをしていたせいなのか、『悪夢』を見てしまった。
2日遅れの『初夢』かよ !
それもこれも、昨日…………深夜12時を過ぎていたから今日に成るが、干しいもを きっかけに仲良く成ったエルフ達に案内された俺達は、エルフの王に謁見することに成ったんだが…………
これが、とんでもないスケベエルフで、妹達や星華たちにアプローチを始めやがった!
もちろん、妹達も星華たちも拒否した、そして意外な事に
まったく、とんだエロフだぜ !
♟♞♝♜♚♛
もうすぐ新学期が始まる。
そこで、皆で初詣でに行くことに成った。
…………人間に転生したとは云え、神が神参りに行くのは可笑しく感じるかも知れないが、現状 日本神話の神々のテリトリーで世話に成っているんだから良いんだよ。
一部の神話体系以外とは、日本神話もギリシャ神話、北欧神話、インド神話も共存共栄で成り立っているんだ。
駅前で待ち合わせをしてから、電車に乗り込んだ。
関東のからっ風は身に染みるぜ。
電車の中は暖房が効いているから助かるんだよ。
……たった、二駅先だけどな。
やって来ました、鹿島神宮
由利子オバチャンや父ちゃん、母ちゃん達は、既に初詣でを終えている。
同じ武の神として親近感を覚えるんだよな。
人生を終えて神に戻ったら、酒でも持って会いに行こうと思っているくらいだ。
皆、参道の端を並んで歩く。
まん中は神々の通り道だから、遠慮するんだぜ。
帰りに露店で焼き芋を買って、皆で食べながら帰るのが、大江戸家の伝統行事だ。
焼き芋は 母ちゃん達も大好物だから、お土産に多めに買ってある。
帰ったら、さっそくゲームの続きをして、あのエロフに夢の仕返しをしないとな !
※ 日本建国・武道の神様である武甕槌大神(タケミカヅチ神)を祀る神社、鹿島神宮。 社殿などが国の重要文化財に指定されています
Google参照
♟♞♝♜♚♛
部屋に戻ったら、
部屋の暖房を消し忘れたから暖かいのだろう。
少しムカついたから、ソッと廊下に出してやった。
熟睡しているのか、目を覚まさない……緊張感の無い駄目神め !
部屋が冷えるから静かに
廊下とは云え家の中だから、そこそこ暖かい為に目を覚まさないようだ。
ゲーム ♪、ゲーム ♪
ゲーム用のヘルメットを被り、ベッドの上で寝転んでゲームをスタートさせた。
「リンク、スタート」
音声認識で俺の意識はゲーム世界に吸い込まれて行く最中……
「コケッー ! 」
「ウニャァー ニャァー !」
「フニャァー ニャァー !」
ドタドタ ドタドタ ドタドタ !
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます