第123話 嵐のごとく Ⅶ ④
【嵐side】
知恵の神を名乗るだけあり、ヘルメスの奴は すっかりタブレット端末の魅力に取り付かれたようだ。
天界、神界には情報ツールなんて無いからな。
一応、変なサイトにだけは気をつけるように言ったが大丈夫だよな……信じているぞ、兄弟。
俺がゲーム用ヘルメットの手入れをしている時に、いろいろ聞いてきたから説明したら驚いていた。
お前ら……他神の事は言えないが、人間を舐めすぎ !
人間の娯楽、美味への欲求は、目を見張るモノがある。
あまり人間に興味が無かったヘルメスもタブレット端末の使い方を教えたら見事にハマった訳だ。
「じゃあ、ゲームをしている間、好きにタブレット端末をイジって良いが、俺にイタズラなんてするなよ ! 」
「
……そこは『するかー!』と、突っ込みが欲しかったんだが、生真面目な
♟♞♝♜♛♚
ゲームにログインすると、既に全員集合していた。
皆、楽しみにしていたんだな。
ゲームの中で初日の出を見るのも不思議な気分だな。
初日の出が昇る場所は、かなり離れている『
まだ、解放されて無いエリアで、大仙人『
…………始皇帝がボスで出て来るフラグか ?
漫画のお陰で、いろんな知識が増えるのは良いんだが、
大抵は『残念な駄目イケメン軍神』の扱いなんだよな !
まあ、いちいち目くじらを立てるのも大人げないから黙っているけどな。
ジロリ !
「
「 否、単純にカウントダウンが早く来ないか考えていただけだぞ ! 」
「……そう、それなら良いのですが……てっきり
「ハッ ハッ ハッ、 俺が、可愛い妹に対して比べるなんてする訳ないだろう ! 」
……ヤベェ ヤベェ、女神の勘を侮っていたぜ !
神の権能が封印されて、使える神力が制限されているとは云え妹たちは、優秀な女神だからな。
クイッ クイッ !
「髪の毛を引っ張るなよ、ベル !
「アッハハハ、その時はボクの『テラ・ヒール』で治してあげるから大丈夫だよ !」
ゲームとは云え、痛覚設定が有るから本当に痛いんだからな !
それにゲームだからと言って 舐めているのは大間違いで、ゲームでの行為はリアルにも影響するんだ。
この前のサタンクローズ戦でレベルを上げたからか、従魔たちは 機嫌が良い。
来年も このメンバーで遊ぶのが楽しみで仕方ない。
天界での
軍神だった頃、女神アテナが人間への
クイッ クイッ !
「ねえ ねえ、そろそろカウントダウンが始まるよ !
嵐も一緒にカウントダウンをしようよ !」
「おう ! それじゃぁ、始めようか ! 」
「「「「「「「「「「「「「「「「「
10、9、8、7、6、5、4、3……
」」」」」」」」」」」」」」」」」
カウントダウンが『0』に成ると同時に不死山に花火が打ち上げられた。
それと同時に運営からのアナウンスが全プレイヤーに通達された……
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