第114話 嵐のごとく Ⅵ ⑩
【由利凛side】
せっかく隠れて、かっこ良く登場するつもりだったのにバレてしまったのじゃ!
「
と
「残念だが帰らせて貰おう。
正義の味方ゴッコには、付き合いきれないからな!
なあ、アゲハさん。 アンタは、俺の側の人間だよな!
良かったら、俺と組まないか?
エスデスと違いアゲハさんなら良い相棒に成ると俺の勘が云うんだよ。
なんなら本当に公私共に、お付き合いしても良いんだけど、どうする?
『赤貝・ミル貝・ナイスガイ』な俺と付き合うと楽しいよぉ~
『楽しい・嬉しい・俺セクシー』、アゲハさんももう少ししたら『セクシー仲間』だから相性ピッタリだよ!」
…………人のことは言えないけど、ギャグが古い上に下品なのじゃ!
イケメン好きの
「ごめんなさ~い、私 好きな人が居るの !
だ・か・ら、貴方の申し込みは受けられ無いのぉ~
それに、もう 貴方とは会うことは無いと思うのねぇ~」
「そうかい ! まあ、しばらくは、ほとぼりを冷ます為にログインは控えるとしようか。
化粧箱で姿を変える手段もあるが、高いから遠慮したいしな。
じゃあ、アバヨ!
…………それとも、俺の事をPKするかい?
正義の風林火山の皆様 !」
「私たちは何もしないわよ、私たちは 」
♟♞♝♜♛♚♙♘♗♖♕♔
【運営side】
「おい、このライブ配信は誰が撮っているんだ?」
ざっくり見たが、プレイヤーの頭の上に『REC』のマークが出ていないのは、バグか
カタ カタ カタ カタ カタ カタ
キーボードを叩く音が、やけに響いている。
最近、問題に成っていたプレイヤーを監視していたら妙なことに成っていた。
ライブ配信なんてされたら、
「……わかりました。
どうやら、プレイヤーネーム・ケンシン、リアルネーム・大江戸嵐の従魔、
新調した大型画面には、顔を青くしたバルトスと帰り道を塞ぐように沢山の女性プレイヤーが居た。
「なあ、コレって…………
俺が言い
「チーフの予想道理だと思いますよ。
彼女たちは、バルトスの被害者たちですね!
乙女心をもて遊んだ罰です、助け船なんか出さないでくださいね、チーフ!」
女性スタッフは、風林火山の味方のようだな……流石に同情はしないがなぁ~。
その後、バルトスは女性プレイヤーにボコボコにされ、Hpが『0』に近づくと魔法や回復ポーションで無理やり回復されてから、またボコボコにされるのを繰り返されて居た。
アレじゃぁ~、逃げられ無いな。
基本、ログアウトは街に入らないと出来ないように成っているからな。
最初、ヘラヘラしていたバルトスも今では許しを請うている。
「イケメンだからって、調子に乗っている方が悪い!」
男性スタッフも女性プレイヤーを応援している。
しばらくしてから、女性プレイヤーの連名でバルトスからの被害報告と被害金額の連絡が来た。
ご丁寧に運営に送るシーンもライブ配信されている。
無視は当然 出来ないし、下手を打つと俺たち運営が炎上してしまう。
緊急会議を開き、結果はバルトスのアカウント停止の処分に成った。
リアルマネーじゃなかったのが、せめてもの救いだな。
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