第103話 嵐のごとく Ⅵ ②
【運営side】
もう、見ているしかない
「今時の子は、行動が早いなぁ~。
もう、冒険者ギルドや情報ギルド、フレンド登録した仲間に情報を拡散して、実力者たちが ファーストの街に集まりつつあるよ !」
感心しているなよ !
せっかく、虚をついて驚かしてやろうと思っていたのに、台無しに成ったじゃないか !
「 団結力があるなぁ~、攻略組は防衛戦には参加しないと思っていたのに、ほとんどの実力者がファーストの街に来ているぞ !」
それは、そうだろう !
勘の良い奴は、これが特殊イベントだと気づいているハズだ。
出来れば、もっと数を増やして数の暴力で世の中の厳しさを教えてやろうとしたのに……逆に世の中が思い道理に成らないことを教えられたんだぞ !
『オモイカネ』の奴、人間だったら絶対に性格が悪い奴だな。
「アレ ? あの娘、何をやっているのかしら ?」
画面を見ると、1人のプレイヤーが数人のプレイヤーに指示しながら土魔法? で 巨石を創りながら、アチコチに配置している。
「 かっ 可愛いわね。 迷路のつもりかしら ?
それとも防壁かな ?
あんな巨石で、モンスターの大群、スタンピードを何とか出来ると思っているなんてね ! 」
………嫌な予感がするな。
「おい、あの指揮をしている少女プレイヤーを調べてくれ !」
カタ カタ カタ カタ カタ カタ
キーボードの音が、やけに響いているせいか、余計に嫌な予感が増大していく。
「 解りました。 プレイヤーネームは『ユカリン』
リアルネームは『
大江戸家の関係者です !」
「 大江戸家の親類縁者なのか ? 」
あの特異な女性達、社長婦人達との繋がりが気に成った。
「 どうやら大江戸家に同居しているようですが、一応 他人のようですね」
「 そうか、 どうやら俺の取り越し苦労だったようだな」
正直、ホッ とした。
大江戸家の姉妹たちも優秀だと噂に成っていたからな。
少し安心して画面を見ていたら、
まるで、
俺達は、引き続き観察をすることにした……
♟♞♝♜♛♚♙♘♗♖♕♔
【嵐side】
そう疑問に思っていたのだが、
ゲッ、コンピューターが認識したのか !
由利凛が凄いのか、コンピューターが凄いのか……ユリリンの奴、悪そうな笑顔をしているなぁ~…………やっぱり、邪神だけあるな。
地形の関係で、あの石兵八陣を通らないと ファーストの街に入ることは出来ない。
ゴブリンやオークはアホだから気付かないだろうが、
頭脳派の俺には、あの石兵八陣の弱点は お見通しだ!
要は、外側から巨石を破壊してしまえば、石兵八陣は機能しないハズ !
だからアラクネは無論だが、クレイジーモンキー辺りは岩の上をツタって来るだろうな !
ユリリンも、まだまだ甘々だな。
やがて、
霧のせいで、中の様子が判らないが出口からは無論、入り口にも戻って来なかった。
第二陣、第三陣とゴブリン達が入ったが結果は同じ。
やっぱり、
真打ち?登場、アラクネが姿を現して指示を始めるとクレイジーモンキーが岩の上に登り始めて、岩から岩に移動しようとしていた。
やっぱり俺の予想どうりに成ったな。
人生を終了して神に戻ったら、俺も『知恵の神』でも名乗るかな !
少なくても『
パスッ パスッ パスッ パスッ !
パンッ パンッ パンッ パンッ !
クレイジーモンキー達が次々と墜ちていく。
後ろを見ると、
それで アラクネは戦法を変えて、オーク達に命令して巨石を倒しにいったようだ。
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