第88話 嵐のごとく Ⅴ ⑤
【嵐side】
ぶっ ? ……笑ってはいけない!
ここで大笑いすると妹たちからお仕置きをされてしまう。
「ぷっー アッハハハハハハハ !
ケンシン達と居ると退屈しないよね !」
俺の頭の上で笑い転げるのは止めて欲しい。
妹たちの怒りが俺に向かうのは目に見えているからだ。
だが、笑い続けているベルは遠慮はしないだろう。
筋肉ダルマの妖狐を見た時、思わず……
ボディビルダーかよ !
と、叫びそうになったわ!
妹たちがランチを終えたら、俺達も急いで食べないと八つ当たりが来そうで恐い。
ラノベの女神たちは、クセがあるものの文官系が多いが妹たちは武闘派ばかりだ。
高みの見物は止めて一緒探した方が良さそうだな。
♟♞♝♜♛♚♙♘♗♖♕♔
妹たちがランチを食べ終えた後、俺達も急いでランチを済ました。
もう数時間したらゲームを強制ログアウトされてしまう。
安全面の観点から連続でゲームをプレイする時間は限られているからだ。
良くラノベだと寝食を忘れてゲームに没頭して死亡する話があるが、それを防止する為だろう。
妹たちが草原で暴れまわったせいか、モンスターが見えなく成っていたので、どうせならと云うことで妖精女王が居る湖に向かうことにした。
あわよくば、ベル以外の妖精を紹介して貰えれば、妹たちの機嫌も良く成るかも知れない。
森に入る成り、大ネズミの集団が襲って来た。
シールドバッシュで何匹かの大ネズミを跳ね返していると、ピヨピヨと
あっ 危ない!
と思ったら
そして動け無い大ネズミを
……喰っているのか !?
ハルカとカナタが喰っている以外の大ネズミを
他の大ネズミも妹たちによって、ポリゴンに成り爆散していた。
…………大ネズミをテイムする気は無さそうだな。
某テーマパークのネズミみたいに可愛く無いし仕方ないか。
その後、トレントや大コウモリのモンスターが出たが、妹たちは
やはり、可愛いモンスをテイムしたいんだろう。
♟♞♝♜♛♚♙♘♗♖♕♔
結局、湖に着くまでに気に入ったモンスは見付からなかったようだ。
ベルに頼んで妖精女王を呼び出してもらった。
「人族の子よ、私に聞きたいことがあるようですが、本来なら拒否する処ですが私の一族と契約をしたようなので特別に答えましょう」
ちなみに
どうやら、俺とベルの会話を盗み聞きしていたらしい。
油断の出来ない奴だな。
「 俺達のパーティーメンバーも従魔を探しているんだが、残念ながら見付からないんだ。
良かったら従魔に成りたい妖精か可愛いモンスターを紹介してくれないか ?」
妖精女王は少し考えた後、
「貴方の従魔に成った妖精は変わり者だから貴方の従魔に成ったようですが、おそらく他の妖精は人族の従魔に成ることを拒否するでしょう。
代わりに、この森に住む者に聞いて見ますので少し時間をください」
そう言い残して消えてしまった。
しばらくした後に再び現れた妖精女王は、フクロウ?と子キツネを連れていた。
「やはり妖精たちは人族の従魔を拒否しました。
代わりに二体の森の
子キツネに妹たちが警戒しているようなので聞いてみた。
妖精女王は困惑しながら、
「アレに会ったのですか…………アレは見た目はアレなのですが悪い存在では無いのですよ。
只、見た目がアレなので、なかなか仲魔が警戒してしまうのですが…………よろしければ、アレも仲魔……従魔にしませんか ? 」
妖精女王の言葉に
巧やロッキーを見たら、手で大きくバツをしていた。
結局、どん兵衛キツネの件は断わることにした。
子キツネは、只の妖狐だと判った。
フクロウは『クロロホルム』と云う種族だと教えて貰えた。
子キツネもフクロウも俺を見ていたが、両手で謝るジェスチャーをしたら、諦めてくれたようで 子キツネは
後は
妖精女王に礼を言ってから、ファーストの街に戻ることにした。
ふぅ~、これで俺の平和は保たれたな。
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