第87話 嵐のごとく Ⅴ ④
【
気が付くと、フラフラと何かを追いかけているようなのじゃ。
しばらくすると、何毛玉のようなモノを連れて居たのじゃ。
「「「毛玉 ?」」」
思わずハモッてしまったのじゃ。
「違う ! この子はテイムした私の従魔『モフリン』だよ」
リアスは、何時ものように淡々と話しているけど嬉しそうなのじゃ。
初級鑑定で調べたら『ケセランパサラン』と有ったのじゃ。
確か、植物の種? だと思ったのじゃが、このゲーム世界では『妖精』に成っていたのじゃ…………アレがベルみたいに成るのじゃろうか ?
先ほどまで妾たちが必死に探していたのに !
エデンもアリアもクチでは『おめでとう!』と言っているけど悔しそうなのじゃ。
このゲーム、欲望メーターも付いているのじゃろうか ?
そして、妾たちに従魔が出来るのは何時になるんじゃろうか?
だけど、
まだヒヨコ?の為に
ポチとタマなら雄雌、どちらでも大丈夫だと考えていたのじゃが、二人は『ハルカ』と『カナタ』に決めていたのじゃ。
『昔のお笑い芸人のコンビの名前で良いのか ?」
と聞いたら、
「昔のアニメやゲームの双子ヒロインから選んだのよ !」
と、反論されてしまったのじゃ。
そろそろ妾も
まだ、
グゥゥゥ
朝から従魔探しで何も食べていなかったのでお腹が減ったので、皆でランチを取ることにしたのじゃ。
先に妾たち女子メンバーが食べてお兄ちゃん達、男子メンバーが見張りをすることにしたのじゃ。
♟♞♝♜♛♚♙♘♗♖♕♔
【
何故なの? これだけ探しても見付からない私の従魔。
贅沢は言わないわ。
ペガサス、ユニコーン、ドラゴン、
ライバルで親友で今は姉妹であるパラスに従魔が出来たのは嬉しい半面、悔しかったわ。
せめて、
それは、
とりあえずランチを食べてからが勝負よね。
アイテムボックスから熱いキツネうどんを出して、皆でたべはじめたわ。
普通は、サンドイッチやお握りなんでしょうけど、ゲームの中なのでアイテムボックスが使えるので荷物に成らないのが便利よね。
しかもアイテムボックスの中は時間停止をしているから熱いモノは熱いまま食べることが出来る。
ゲーム世界でも四季があり、現実世界とリンクしている今は冬、ここまでリアル感を出さなくてもと思うけど、
そんな私達をキツネが『ジッ』と見ていることに気がついた。
見張りをしているお兄さま達は、何をなさっているのかしら ?
一応、モンスターらしいけど、敵意は感じられないわ。
「ルッルルルルルッルルルル ♪」
突如、
ハッ !
テイムしようとしているの、ユカリン!
同じように気がついた
「「ルッルルルルルッルルルル ♪」」
声が重なってしまっていたわ!
負けるものですか !
バカップルは放置して置いて、私達三人は必死で呼びかけた。
ピコーン ♪
〖どん兵衛キツネをテイムしますか Yes/No〗
やったわ !
私達が先を争い『Yes』を押そうとしたら……
ポッン ♪
どん兵衛キツネが化けた………筋肉ダルマの漢に……尻尾がキツネだから、どん兵衛キツネが化けたのが判るけど…………
黙って私達三人は『No』を押していた。
筋肉ダルマ漢のどん兵衛キツネは寂しそうに去って行ったわ。
仕方ないわよね、アレは無理 無理 無理 !
私達が欲しいのは、可愛い
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