第72話 嵐のごとく Ⅳ ⑨

【嵐side】


 朝、教室に入る成り、星華と秋穂が駆け寄って来た。


「俺達は、第二の魔王を倒したぞ !

 お前達は、無事にレベルアップしたのか ?」


 俺が質問すると 二人は、


「それどころじゃ無いのよ、嵐くん !」


「そう そう、昨日ね………


「なにぃーーー !

 ペガサスをテイムしただとぉーー !

 何て羨ましいイベントを引き当てたんだよー !


 星華たちの話しを聞いて思わず絶叫してしまった、俺は悪く無いと思う。


 神時代に飼っていたペット達は、確かに可愛い……

 だが、人間に転生してからの感覚だと………

 それにウチの家大江戸家の猫たちは、何か俺達を下に見ている気がして成らないんだよなぁ~

 俺達、大江戸兄妹が生まれる前から居る、タビとボンドは仕方ないと思うが、妹たちが拾ってきた猫たちまで、ペットと云うより親か兄姉のつもりのように見える。

 身びいきかも知れないが、妙に頭が良いんだよなぁ~ウチの猫たちは。


 俺や星華、秋穂がワイワイと話していると、巧やロッキー、妹たちまで集まって来た。


「『テイマー』に成りたがっているプレイヤーが沢山居たらしいが 初級職業には無いから、皆 あきらめていたらしいから、大発見だぞ !

 それに『副業』も初耳だから、合わせて情報を売れば星華や秋穂の装備をそろえるのにも充分な金額に成るハズだ !」


「 情報ギルドにこの事を売れば、結構なエンジャーお金が手に入るぞ !

 ヘタに秘匿しておくと、ヤッカミがあるから情報屋に拡散して貰おうぜ !」


 巧もロッキーも興奮しながら話している処を見ると『テイマー』は凄い人気のようだな。

 それは、妹たちまでもが反応したからだ !


「私たちも始めてみようかしら ? 」

 明日菜の言葉を皮切りに、


「確かに面白そうね。

 創造神では無く、人間が創造した世界が有るなんて神々が知ったら、どんな顔をするかしら ? 」


「明日菜がやるなら、私も一緒に遊ぶわ !」


「皆で冒険者に成れるなんて、面白そうなのじゃ !」


「私も皆が一緒に遊ぶのは久しぶりだから、ゲームしたいよう~ 」


 英里香、パラス、由利凛、恵利凛もやる気に成っているようだな。

 妹たちがパーティーを組んでレベルアップをすれば、日本人同士、気の合う同士でレイドを組んでボス戦を戦えるな !


 これは、ますますゲームが楽しみに成ってきたぞ !

 俺や巧、ロッキーがこれからのゲームに盛り上がっていると、女の子達は別のことで盛り上がっていた。


「それで『ペガサス』の名前は決まったの ?」

 明日菜が質問すると、


「私が星華だから『セイ……「ダウト ! それは、ダメよ、いろいろと危ないから別の名前にしなさいな !」

 星華が答えようとしたら、英里香が あわてて止めに入った。


「それなら妾が考えてあげるのじゃ !」


 由利凛のことだから、変な名前ばかりに成りそうだな。


「 馬と云えば『シルバー』に決まりなのじゃ ! 」


「何時の時代のセンスだよ !

 今時の若者にも通じるを考えろよ !」

 まったく、由利凛のネタは古臭いんだよな作者のネタは古臭いんだよな


「『黒王』ならどうじゃ !」


「ペガサスは白馬なのにか !?」


「『松風まつかぜ』!」


お前由利凛が原哲夫先生のファンなのは判ったから、別なのにしようか !」


「う~ん、う~ん、う~ん 」


 由利凛のセンスは漫画に影響され過ぎなんだよな !


「 『流星………………………………………号』」


「うん、『流星』にするわ ! 私と同じ『星』を入れたかったのよね。

 ありがとう、由利凛 !」

 星華が喜びながら由利凛の手を取り握手をしていた。

 微妙な笑顔をしている由利凛…………俺は、しっかり聞こえたぞ !

『流星号』なんて、何時の時代のアニメだよ作者の生まれる前のアニメだよ

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