第44話文化祭 Before ①

【由利凛side】


 文化祭が近付いて来たのでクラスの出し物を決めているのじゃが…………


「偉大な先輩方の記録を破って、私達が伝説を創るわよ!」


 クラス委員長の明日菜ちゃんの意見に満場一致で賛成が可決されたのじゃ!


 なぜなら…………


 ───少し時間を巻き戻します───



「なによ、このバカげた売り上げ記録は!」


 英里香ちゃんが、過去の学園の文化祭の記録を調べていて叫んだのじゃ。


 みんなで大江戸ファミリー覗きこむと、当時の三年一組の生徒達が、冥土………メイド喫茶店をやって莫大な売り上げを上げたのじゃ!

 そして、当時のクラス名簿を見て絶句したのじゃ。


 大江戸 仁


 霞ヶ浦 勇気


 北浦 瞳


 利根川 楓


 世田谷 真理愛


 アリス=ノースダコタ



「「「「「…………………………」」」」」


 お兄ちゃん達も明日菜、英里香、パラスちゃん達も押し黙ってしまったのじゃ。


 なぜなら妾と恵利凛以外の大江戸ファミリーの両親の名前だったからじゃ。


 え~と、担任の先生は…………


 潮来 由利子



 今度は、妾と恵利凛も黙ってしまったのじゃ!

 なんと云う偶然偶然な訳ないだろう何処かの神のイタズラなのかのう作者の仕業に決まっている


 とにもかくにも所載が知りたかった妾たちは、職員室に突撃して、お母ちゃんに聞きに言ったのじゃが……


「 あ~~、それかぁ~ 懐かしいが一部思い出したく無いなぁ~」


 と、遠い目をしている お母ちゃんには、これ以上は聞けないと判断したので他の先生たちに聞いたけど、ただ『凄かった 』としか聞けなかったのじゃ。


 なので当事者である おばちゃん達に聞こうと思い大江戸家に帰ると、楓おばちゃんが居たのじゃ。


 好奇心 猫をも殺す

 真実は知らない方が幸せなこともある



 後から思い出したことわざだったのじゃ………



 ♟♞♝♜♛♚♙♘♗♕♖



 自宅に帰ると 丁度 おばちゃんが居たので、さっそく聞いて見ると、


「あぁ。もう、そんな時期なのね。懐かしいなぁ~」


 と言いながらスマホの写真を見せてくれたのじゃ。

 そこには、絶世の美少女が写っていたのじゃ。


「「「「「「「…………………」」」」」」」


 思わず皆が見惚れていると、


「あなた達のお父さんよ」


 へっ?


 妾だけでなく、明日菜、英里香、パラス、嵐、巧の大江戸兄妹もアングリと口を開けて意味が通じていないようだったのじゃ!


「この極上美少女は、『大江戸 仁』

 あなた達のお父さんでが文化祭のメイド喫茶店用に化粧したの♪

 メイドと云っても全員、男子が化粧をしてメイドさんに成ったんだよ♪

 ど~お、英里香。 お母さんの化粧の腕を見直したでしょう」


 ………大江戸兄妹はショックの為にフリーズしているのじゃ。


「当時の文化祭も、ほとんどのお客様が私達のメイド喫茶店に来て大変だったんだから!

 あまりの凄さに入場制限をしたけど、他のクラスからもクレームが来たから早めに閉店したんだけどね。

 売り上げも歴代を通じて、ブッチギリの金額に成ったんだから!」


 あまりの事になかなか現実に戻って来ない大江戸兄妹の代わりに妾と恵利凛が楓おばさんの話を聞いていたのじゃ


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