第17話新学期 ⑥
【嵐side】
「はい、今回の報酬なのじゃ!
売り子が増えたけど売り上げが上がったから、お兄ちゃん達には感謝するのじゃ!」
封筒の中を確認すると、予想以上な金額が入っていた。
由利凛の事だから、出し
「………妾は、約束は守るのじゃ!
イタズラはするけど『嘘』は言わないのじゃ……(誤魔化すことは有るけれど)」
「おっ おう、すまなかったな!(ユリリンの奴、心を読んでいるのか?)」
「嵐お兄ちゃんは、考えている事が顔に出やすいから判るのじゃ!」
えっ、そんなに表情に出ているか、俺。
自分の顔に手を充てていると、由利凛も巧もクスクスと笑いだした。
「なっ、何がそんなに可笑しいんだ!」
「プッククククク、そういう処だよ 嵐」
「いつまでも素直なお兄ちゃんが好きなのじゃ!」
こっ コイツら、からかいやがって!
給食を食べたが、まだまだ物足りなかった俺は校門の近くにあるコンビニに向かった。
「 おいおい、俺を置いて行くなよ 嵐!
そんなに怒るなよ、冗談じゃないか 」
巧が 後から追いかけて来たが、無視してズンズンと目的地に向かった。
「蝶子はぁ~、デザートにぃ~ 『ハ◌ゲンダッツ』のアイスが食べたいなぁ~、ごちそうさまぁ~ 嵐くん❤️」
「
いっ いつの間に
「えっーーーぇ! 可愛い かわいい蝶子がぁ~ 奢られてあげるのにぃ~ 何で怒っているのぉ~、蝶子は悪く無いのにぃ~ プンプン」
俺は、この
後ろを振り返ると、巧も由利凛も姿を消していた。
うっ 裏切り者ぉー!
たった一度の誤ちが、ここまで後を引くとは………
蝶子が俺の腕にしがみついて来て、胸を腕に充ててきた。
それを急いで振り払うと、
「嵐くんって 『ウブ』なんだぁ~、
でもぉ~ そういうウブな嵐くんも好きだよぉ~ 蝶子はぁ~❤️」
普通の中学生なら、これで勘違いしてオトされるのだろうが、俺は
♟♞♝♜♛♚♙♘♗♖♕♔
「なんだかんだ言っても、蝶子に奢ってくれる嵐くんは優しいよねぇ~
はっ! そうかぁ~ そうなんだぁ~ 」
元嫁とは云え、俺は甘いのだろうか。
「好きな娘にイジワルする男の子だったんだねぇ~
やだぁ~、罪作りな蝶子を許してねぇ~ 嵐く~ん❤️」
また、自分の都合の良いように考えていやがる!
このお花畑女神から逃げたいのに、何処までも追いかけて来る。
不幸だぁーーー!
「もう~、
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