第14話新学期 ③

【英里香side】


「由利子先生とハルト先生がぁ~ 結ばれたのもぉ、アリスおばさんがぁ 大江戸さん家のぉ~ 仁おじ様とぉ 結婚出来たのもぉ 大江戸さん家に居候いそうろうしたのが、きっかけだと聞いたよぉ~。

 蝶子もぉ~ 大江戸さん家に居候したらぁ~ 嵐くんか巧くんのお嫁さんに成るのかなぁ~………二人とも旦那様にしてしまうのも有りだよねぇ~」



 ………殺るか………イケナイ、イケナイ、今は『不破と争いの女神、邪神エリス』では無くて、只の人間 女子中学生 大江戸英里香なのよ。


 アフロディーテとしての記憶が無いハズなのに、やる事が変わらないとは流石、愛と美の女神二股女神ね。


 |д゚)チラリ と明日菜の方を見ると、苦笑しながら首を振った否定した


 夜野蝶子アフロディーテが押し掛けて来る可能性もあるから、姉妹会議女神会議をして対策を練った方が良さそうね。


「ねえ、由利凛! 天音あまねお姉さまは、もう学園に登校してしまったの?」


 大江戸家に一緒に住んでいる潮来いたこ姉妹にも集合をかけて貰おうと聞いて見ると、


「………天姉あまねえは、一昨日から部屋に引きこもって居るのじゃ」


「えっ、何処か お具合が悪いのかしら ?

 そういえば、ここ数日は お顔を見て居ないわね」


 天音お姉さまが居たら、とても心強いのに どうしたのかしら?


「一昨日からサービスが開始された、VRMMOゲーム『ドラゴンファンタジー ⅩⅫ』をプレイしているのじゃ」


 …………本気マジなの?


「恵利凛、本当なの?

 天音お姉様は、学園には行かないのかしら? 」

 明日菜が恵利凛に聞くと、


「 ……うん、本当だよ。 天音お姉ちゃんは、部屋にゼリー食やカロリー棒やペットボトルを持ち込んでいたのを見たよ。

『学園は自主休校にする』と言っていたよ」


「「「………………………」」」


 一瞬、私と明日菜とパラスは言葉を失ってしまった。


「由利子おば様が良く許しましたね」

 明日菜の意見に……


「天音お姉ちゃんは、成績優秀で試験もずっ~とトップを取っているから、お母さんも文句が言えないらしいよ」


「学年末テストの成績で天姉とお母ちゃんとで賭けをしていたようなのじゃ!

 ………結果は、天姉が勝利して『ゲーム休暇』を勝ち取ったのじゃ」


 ………あまりにも自由過ぎる……仮にもあの方は………


「 流石、天姉………『サスアマ』なのじゃ!

『元祖 引きこもり』は伊達じゃ無いのじゃ!」



 由利凛の言葉に誰も反論が出来なかったわ。

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