第6話 巨乳ヴァルキリーの次は爆乳サキュバスとラキスケです!

 湖にいたのは、全裸の美少女だった。


「ぶぉわぁああああああああああああああああああああああ!」


 美少女の全裸を全神経を集中させて飛んだ結果、俺は湖に頭から突っ込んだ。


 ド派手な水音を立てながら水底に突き刺さり、息ができなくて苦しい。


 水底に両手を突き立てようとすると、何かに足を引っ張られた。

 おかげで頭が引き抜けた。


 ハイヒューマンだからだろうか。

 水の透明度も相まって、水の中でもボヤけることなく、水中眼鏡をしているようにくっきりハッキリと見える。


 そう、目の前に美少女の全裸がくっきりハッキリと鮮明に漂っていた。


「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!!」


 水中で奇声を発しながら、鼻の奥に激痛が走った。


 おっぱいが水に浮くのは本当らしい。

 スイカ大のおっぱいがふたつ、無重力のようにたわわに漂っている。


 水中で扇状に広がる桜色のロングヘアーをバックに、精霊のように霊的でミステリアスな印象を受ける美貌の少女が、隠すべき場所の全てをさらけ出している姿に鼻血が止まらない。


 タコの煙幕よろしく、水中が赤く染まっていく。

 そうなると鼻血そのものがアニメのボカしの役目を果たして、素敵なものが見えなくなってしまう。止まれ、俺の鼻血。


 けれど、回復魔法を使っても俺の鼻血は全く止まらなかった。

 ふと、彼女の手が伸びて俺の手首を引き寄せた。


「■■■■!」


 俺をけん引しながら泳ぐと、必然、彼女のお尻が目の前に来た。

 大きい。

 けれど、太った印象は全く受けない。


 丸く引き締まりキュッと上に持ち上がったヒップラインは、おっぱいと同じく、大きさに比例したエロスを醸し出していた。


 ブラジルにはお尻の大きさと形を競う美尻コンテストがあるのだが、優勝を狙えるだろう。



【リリー18歳】

【身長166センチ 体重59キロ バスト100センチ アンダーバスト65センチ ウエスト58センチ ヒップ97センチ Kカップ】



――Kカップ!? ABCDEFGHIJ指が足りねぇぇよ!


 鼻からの出血量は、増える一方だった。



 岸まで引っ張ってもらい、俺は水底に膝を着いて顔を上げた。


「キミ、大丈夫? あれ、回復魔法が効かない?」

「ぶぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」


 膝から上を水面から出して立ち上がり、両手を俺にかざして回復魔法を使う彼女は、繰り返すが全裸だった。


 エリーゼに負けず劣らずの2・5次元バストが、そして、くびれたウエストのみならず、彼女はいわゆる下の毛が生えておらず、全裸でもなお見えないはずのモノがモロ見えだった。


「ブァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアブィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイブゥウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!」


 こんな、こんなトンデモない絶世の美少女の、爆乳の美少女のデリケートゾーンを、無修正で三次元でナマで目の前で見ているという現実に、俺の脳味噌はオーバーヒートしていた。

 ちなみに、パンツの中では射精が止まらない。


「ブゥウウウウウウウウウウウウウウウウウブェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエブォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

「ちょっとキミ本当に大丈夫!? ソレ呪いか何か!?」


 心配そうな顔で一歩近づいてくれると、スイカ大の特盛おっぱいがばるんと揺れた。


 彼女のおっぱいは特大サイズなのに、薄い桃色の乳輪は程よい大きさで、形の良い乳首がツンと上を向いていた。


 ――乳首! 乳輪! 女子の! 本物の!


 エロ動画や画面越しではない、エリーゼのようなドレス越しではない、裸のおっぱいに、俺は感動に打ち震え涙が止まらなかった。


 ――おっぱい! これがおっぱい! やっぱりおっぱいは最高だった! 神様、この世に産んでくれてありがとう。この世に、おっぱいを産んでくれてありがとう!


 生涯に一片の悔いもない俺は、このまま出血多量で死ぬ覚悟を決めた。



「って! おっぱい揉むまで死ねるかぁあああああああああああああ!」



「うわぁ!?」


 俺は常に最大回復魔法を自分にかけ続け、鼻血をダババダと垂れ流しながら彼女と向き合った。


「素敵なおっぱいと裸をありがとうございます!」


 開口一番がこれだった。

 俺の正直者。


「え? それ興奮した鼻血? いくら興奮したからってそんな、あ」


 鼻血の流れを追う視線は徐々に下がり、そしてある一点で止まった。


「うわぁ……すご……本当にボクの裸に興奮してくれてるんだ……」


 彼女の視線を追った先では、俺の制服のズボンがギンギンにテントを張りながら、ビクンビクンと痙攣し続けていた。


 ――ぎゃぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!


 女の子にもっとも汚れたシーンを見られて絶望するも、何故だろう、同時に、えも言われぬ興奮を覚えた。


「キミ変わっているね。チャームの魔法も使っていないのに、ボクらサキュバスの裸に興奮するなんて変態さんかな?」

「サキュバス!?」

「うん、ボクはサキュバスのリリー。とりあえず、ボクの家に来て。キミのこと、凄く気に入っちゃった♪」


 神秘的な美貌とは裏腹に浮かべられた無邪気な笑顔に、俺はハートを撃ち抜かれた。

 異世界に来てから、女の子に惚れてばかり気がする。

 でもしょうがないよね。だって地球の女子よりも魅力的なんだもん。


「ぐ、グファッ! わ、わかった。でもその前に一度仲間のところに戻らないと」


 もう、約束の30分は経っている。

 早く戻らないと、みんなに心配をかけてしまう。

 だから俺は、最後の力を振り絞って叫んだ。


「だからその間にパンツ穿いててください!」


 森で収集した絹糸から、セクシー紐パンとデザイン性の高いセクシーハーフカップブラを錬成、彼女に手渡した。



   ◆



 一分後。

 全身ずぶ濡れで血まみれの俺に、エリーゼたちは喉を唸らせた。


「あんな傷だらけになってまでレベル上げに励むとは、なんたる雄姿!」

「姉様、私は自分の未熟さが恥ずかしいです」


 ヴァルキリーたちも、


「みんな見ろ! あれが真の戦士の姿だ!」

「我々は彼を目標にして生きていこう!」

「セイヤ様バンザイ!」

「セイヤ様こそ我々の救世主です!」

「み、みんなの為なら当然じゃないか!」


 機体の眼差しを裏切れず、俺は優しい嘘をついたのだった。



●今日の雑学

 手と腕を繋ぐ手首、脚と足を繋ぐ足首、胴体と頭を繋ぐ首など、首は何かと何かを繋ぐものなのにおっぱいの先端を乳首と言う理由。

 おっぱいは誰かに吸われている状況を想定して他人の頭と自分のおっぱいを繋げる場所ということで乳首と呼ぶ。

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