広域捜査Part2

佐々木美咲の両親から話を聞くことが出来た

広域103の2人は直ぐに捜査本部に連絡を入れる。

信川にいる彼女の同級生から話を聞いてもらう必要があるからである。

「・・・というわけで、今伝えた3名の所在と聞き込みをお願いします。」

「分かりました。直ぐに確認します。」

「あと鑑識に”例の結果って出てるか?”と確認を。」

「少々お待ちを。・・・鑑識の宮下です。頼まれた件ですが周辺の防犯カメラを確認した結果 そちらの予想通り原付が一致しました。よって今回は3つの事件が共犯の可能性があることが判明。よって、ひったくり事案を担当していた津川署に捜査協力を要請しました。」「分かりました。管理官はなんと?」

『「素晴らしい活躍だと。引き続き捜査を続行する様に。」と。』

「了解しました。何か分かったら連絡をお願いします。」

そうして俺たちはそのまま浜松で一泊し仕事をしている同級生たちに会いに行った。


3日目静岡県浜松市

そうして浜松広域隊の宿舎の一室を拝借し、一夜を明かした。この様に広域隊員は事件捜査時は各地の広域隊の官舎を利用することが出来る。これは管轄が各県警ではなく、警察庁直轄だからできることである。そうして朝10時から浜松市内にいる佐々木美咲の同級生に会っていった。関係者は全部で15名。全員に話を聞くのに丸一日費やした。しかし全員彼女の交友関係に不審な人物はいなかったという旨の発言だった。そうしてその足で広域103は信川管内へと帰ってきた。


4日目信川中央署仮眠室信川中央署に深夜2時に着いた広域103はそのまま中央署の仮眠室を利用させてもらい仮眠をとった。そして朝8時。広域103として活動した2人が

管理官と各捜査組織の隊長級に浜松で判明したことを報告した。

「・・・以上が今回の捜査結果です。結論を申し上げると被害者は最近浜松に帰ってないこと、両親も全く連絡を受けていないことからマル被は信川でできた新たな交友関係から追っていくのがよろしいかと。ですが浜松在住の方々でも犯行は協力できるので信川との電話、メール等のネット履歴、口座間の現金の推移に変化がなかったか

鑑識とサイバー犯罪対策課に確認を要請、監視を要請しています。以上です。」

「そうか、確かにそうだな。間違いなさそうだな。監視には専門で捜査員を追加でつけよう。」「信川での捜査の結果はどうでしたか?」「結構収穫があった。」

「そちらから要請のあった故郷の同級生3名についてですが、捜査員を送り確認させたところ、2名が自宅におり当日のアリバイも確認できました。しかし、1名確認の取れなかった者が出た。早川健太20歳。大学も同じだが、自宅に不在。大学にも確認をとったが、ここ数日欠課していることが判明した。よって彼の自宅にも捜査員を張り付かせてある。」

「質問なんですけど、彼は原付を所有してないですか?」

「いまに123(照会センターの隠語)に問い合わせている。」

「失礼します。警部。頼まれた件ですが、原付バイクでヒット1です。現在も保有しているとのこと。」「そうか、ありがとう。しばらく休んでくれ。」

「そうすると彼が主犯を現場まで送った可能性がありますね。現場防犯カメラに2けつの原付の片割れが犯行をしているのを確認したので。」

「そうなると彼は重要参考人として追った方がよさそうだな。」

「そうですね。それなら彼の周辺は洗い出しが必要ですね。周辺はこちらで調べます。」「了解した。」


そうして今回の事件で初めて重要参考人が挙げられ、証拠と共犯探しが始まる。しかし、ゆっくりは出来なかった。人質の可能性が濃厚な佐々木美咲が危害を加えられ、

”広域創立のきっかけの事件の二の舞になってしまうか。”

という危機感が出てきたからだ。



 

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