新たな犯罪
第2の被害者とみられる佐々木美咲は働いていたコンビニから車で10分弱のマンションに住んでいることが判明し、
マンションの駐車場に車を停め、エントランスに行ったらオートロックと判明。
困っていたところ入居者が通りかかった為、中に入ることが出来た。
彼女は日当たりの悪い位置の部屋を借りていた。
「管路会社によるとこの部屋だけ格安で貸し出したそうです。」
「そうすると彼女は貧しかったのかもな。」「ええ。そんな気がします。」
そんな予測をしながら彼女の部屋の前に着き、取り敢えずインターホンを押す。
しかし反応が全くない。そこで、桑さんがドアノブに手をかけたらドアが開いた。
”一人暮らしの若い女性がカギをかけてないのはおかしい。”
2人でアイコンタクトをとり、ホルスターから拳銃を抜く。犯人に遭遇する可能性があったからだ。そのまま静かに侵入し、一部屋ずつクリアリングしていく。
そうして最後にリビングに入った瞬間俺も桑さんも感じた。部屋が若干荒らされた感じがしたのだ。「鑑識呼びますか。」「そうだな。ついでに中央の藤木警部も呼ぼう。」
30分後”佐々木美咲宅”
部屋を調べるうちに少しづつ彼女がコンビニ事件との関連は不明だが
何者かに連れ去られたとみられる証拠が出てきた。
通帳、印鑑が無いというのも大きかったが何より指紋が全くでなかったというのが
捜査員一同が凶悪犯罪が進行しているのを認識するきっかけとなった。
「これは、同時進行で同じ捜査本部で犯人を追うべきだと思うが広域はどう思う?」
「我々も警部と同意見です。ここは彼女が何かを掴んでいるとみて彼女を追いつつマル被を追っていくべきかと思います。」
部屋の捜査をした結果信川警察と広域信川支部の合同捜査が決定。
捜査本部が信川中央署に設置される運びとなった。
「桑さん、捜査本部入ります?」「勿論だ。」
その返事を受けてすぐに広域に電話する。
「はい、広域信川。」「お疲れ様です。遊撃中の栗田です。」
「ご苦労様です。どうされましたか?」「支隊長に繋いでもらいたい。」
「お待ちください。…はい、津山。どうした?」
「今朝のコンビニ強盗の捜査本部で広域への捜査協力 要請を受けました。広域103は初動対応した為、本部に参加したいのですがいいですか?」
「構わない。事案種別は?」
「強盗と未確定ですが誘拐の合同です。」「誘拐?強盗だけではないのか?」
広域信川支部支隊長 津山真二郎警視が疑問で返す。
「マル害が誘拐された可能性が。」
「了解。特捜班を送る。2人はその下に入るように。彼らにはこちらから伝えておこう。警察側との打ち合わせは任せる。」
「了解しました。あと、我々の代わりの遊撃ユニットの編成をお願いします。」
「了解。こちらで調整して準備しておこう。頼んだぞ。」
こうしてこの事件の捜査はまた一つ駒が進んだ。
しかし以前、佐々木美咲の行方は誰にも分からなかった。
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