捜査開始

二人が発見したのはクロミ―マート5丁目店の店長斎藤秀樹45歳だった。

顔面に出血があったものの命に別状はなかった。

まもなく要請した救急車が到着し最寄りの病院へと搬送された。

その直後に中央署の鑑識と刑事課が臨場。現場の証拠と状況の記録が始まった。

2人はそのまま周辺住民への聞き込みと防犯カメラの映像の確保に動きだした。

すると事件発生1時間前に利用した客から驚きの証言を得た。

「あれ?佐々木さんはいなかったですか?」

「佐々木さん?その名前の人は被害者にいませんでしたけど。」「なぜその人のことを?」「さっきレジで対応したのは彼女だったんです。」


現場”クロミ―マート5丁目店内”

中央署刑事課凶行犯係長藤木義久警部にとっては連続して発生した凶悪犯罪に憤りと

警察に対する挑戦状をたたきつけられた気がした。

昨日はクロミ―マート四宮店が襲われレジから25万そして今回は現金30万と

高確率で連続強盗と思われた。すると部下から呼び出された。

「係長、広域の隊員が至急の連絡をしたいと。」「わかった。そちらに行く。」

店の表に出ると初動対応した広域の隊員が待っていた。

「お疲れ様です。広域の栗田です。」「中央署の藤木だ何かわかったのか?」

「実は、強盗事件と並行して店員の誘拐事案が進行している可能性が。」

「何?根拠は?」藤木が聞き返してきた。

「この店を事件発生の一時間前に利用した客が店長とは別の店員がレジ対応をしたと。」「名前は?」「佐々木美咲、20歳。アルバイトです。現在店長に確認をしに隊員が病院に。」すると俺の携帯が鳴る。「失礼。」画面を見ると桑さんだった。

「桑さん、どうっすか?」「ビンゴ。発生時に店に居たのは店長と佐々木さんだとよ。」「分かりました。そしたら彼女の自宅行ってみますか。」

「了解。住所調べてみる。」「お待たせしました。」「どうだった?」

「確認取れました。店に居たのは被害者と佐々木さんだと。」

「そうか、分かった。上にはこちらから連絡する。君たちは?」

「今から佐々木さん宅に行ってみようかと。」

「了解。そっちは任せる。何かあったら連絡を頼む。」「了解しました。」

そうして広域の2名は現場から姿を消した佐々木美咲の自宅に向かった。

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