『うなぎさんとかばやきさん』

やましん(テンパー)

『うなぎさんとかばやきさん』


 あるひのこと、いつものように、のんびり遊んでいた、うなぎさんは、うとうとしながら、夢を見ました。


 『おい、うなじろ。』


 みれば、それは、四角に揃えられて、くしざしにされた、なにやら、焼けただれた、化け物みたいなものでした。


 『でた、怪物❗』


 『うなじろよ。父さんだ。』


 『え、父さんですか。』


 『いいか、うなじろ。良い生活は、長続きしないのだ。おまえも、やがて、こうなる。よく、みるが良い。この、あわれな姿を。メメントモリうなぎ。忘れるな。』


 うなじろの父さんと名乗る怪物は、姿を消しました。


 しかし、うなじろに、なにができるというのでしょうか。


 『革命を起こすには、毒を持つしかない。ふぐさんみたいに。でも、その、ふぐさんも、人間には、食べられてしまうらしい。人間というのは、敵も味方も、やたら、研究熱心らしい。我々も、人間を、研究しなくては。』


 うなじろは、うなぎ族始まって以来の、天才でした。


 翌日、うなじろは、仲間を連れて、かねてからの、脱走計画を実行したのです。



         🍱



 のんきな、やましんさんは、年に一回くらいしか食べられない、うなぎさん弁当を、目の前にして、たいへん、緊張しておりました。


 『い、いただきます。おー、美味しい。美味。天国。幸せ😃💕』



       🍱    🍱



 それから一億年後。


 うなぎさんは、ついに、陸にあがったのです。


 そうして、地球じゅうに、拡がりました。


 地球は、新しい、支配者を迎えたのです。


 人類は、でも、すでにいませんでした。


 

 彼らの子孫は、遥かな宇宙を旅していたのです。


 新しい、支配地を探して。



         🐡オイラハドシタ?



          おしまい



 一億年後は、必ず、来るのです。必ず。

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『うなぎさんとかばやきさん』 やましん(テンパー) @yamashin-2

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