壮年篇(2)『コンタクトレンズ』 TOKYO FM「KEWPIE HEART OF SUNDAY」

 本日、晴れて、コンタクトレンズを買った。

 俺が住んでいる街には、専門店が無いから、わざわざ、長岡市まで車を走らせて駅前にある専門店で求めた。


 大学時代の友人はソフトレンズを付けていたが、煮沸処理とかを横目で見ていて、ずぼらな俺にはとてもできない所業だと思っていたから迷わずにハードレンズにした。がしかし、従業員さんが言う通り、重力で眼の下に落ちてくるレンズの痛みというか違和感は相当なものだったし、慣れるまで相当時間が掛かることだろう。


 何故にコンタクトレンズ?と問われれば、それは、サングラスを付けてみたかったからだ。友達の海外旅行のお土産にレイバンのサングラスをもらったのはいいけれど、眼鏡付けではね。

 サングラスが似合う顔っていうのは、俺なりの答えがあって、それは、眉毛がサングラスの上に出ていない顔姿だ。彫りの浅いのっぺりした日本人の顔だと、眉毛と眼との距離が長く、サングラスの上に眉毛が出ていて、俺とすれば、それはとても間抜けに見える。欧米の白人の方々なんて、見事にサングラスの下に眉毛が納まっていてかっこよろしい。

 じゃあ、俺はどうかと言えば、見事にサングラスの上に眉毛が出ているわけであるが、眉毛は見なかったことにして、かっこいいレイバンのサングラスを付けてみたかったわけだ。


 レンズを外して眼鏡を掛けて、帰り道、この番組を聴く。

 日曜日のお昼前に、ライトな洋楽をこうやって聴いていると、まだ、休日の時間はありまっせ!って感じがしてなんだか嬉しい。いや、別段、予定はなく、きっと、アパートで一人で時間を過ごして終わるんだろうけど、それでも、ね。

 シックの「おしゃれフリーク」か。ヒットしたのは俺が中学生の頃だったよな。リフレインされるフレーズが、当時は、退屈に感じたけど、現在いまは、このままずっと聴いていたいって思える。


 よ~し、従業員さんが言う通り、これから毎日、少しずつ、装着時間を伸ばしていってレンズに慣れて、サングラスを付けてチャリで海岸線を爆走するぞ!





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る