第3話

「ひゃぁぁぁ!?」

「あらあら」

 この学園では火・水・金の午後に、課外授業と証した小規模な討伐戦が行われる。

 今日は金曜日。つまりは週で最後の討伐戦だ。

 まぁ討伐といっても、そんなに強い魔物を討伐するわけではない。強い魔物は森の奥深くにしか現れないからだ。

 この討伐戦では森の浅いところしか使わない。そして浅いところでは比較的に力が弱い魔物しか現れず、学園生ではまず敗北する生徒はいない。

 だが、調子に乗って森の深くへ潜る者も少なくは無いのも事実。そういう者は教師が駆け寄り助けるが、実習の後で物凄く説教などをされるようだ。

 ちなみに今日のエリのパートナーはアリサ。アリサもさすがに実習中に襲ってくることはせず、素直についてきている。

 そう、魔物に不意をつかれる少し前までは。

「おいこら、見てないで早く助けろぉ!」

 現在、アリサは魔物の触手に足を掴まれ、逆さ吊りにされていた。さすがに恥ずかしいのか、スカートを抑え、顔を真っ赤にさせている。

 だが下着は丸見えで、可愛らしいくまさんがプリントされている白い布地が良く見えた。

「危なくなったら助けてあげるわよ。それより今はこの光景を……あら、かわいい下着♪」

 エリはエリで、助けようとはしなかった。というよりもアリサのあられもない姿をしっかりと観察している。

 それに、危なかったらさすがに助けるが、こんな低級の魔物にアリサがやられるなんて思っていないからだ。

「うるせー! ぁっ、そこ、ひゃうぅっ!?」

触手がアリサの体をまさぐり始める。今まさに触手がアリサの下着に入り込もうとした瞬間。

「ふふ、だ~め♪」

 エリが魔物を指差す。そして見えない刃が触手を切り裂いた。

 さすがに勝てると見ても、魔物なんかにエリの触れたことのない場所を触られるのは我慢ならなかった。

 まぁ、下着が見えたところでもどうかと思うが。

 

 切断された魔物は血液も出さず、黒い霧となって消滅した。

 当然、支えの無くなったアリサはまっさかさまに落ちてくる。それをエリが受け止める。

「アリサちゃんも私のよ、だれにも渡さないわ」

「頬ずりやめろー!」

まさにいつもの課外授業の光景だった。

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