8 逆転

 「兄さん……」

 数十分後オセロの盤面が白でいっぱいになった。兄の敗北を笑うかのように。

「なあ、弟よ。これからの僕はどうすればよい。」

「兄さん…」

「たった、数秒の差で私は早く生まれ、その結果地獄のような人生を送ったのだ。母と生き別れ、言葉わからずの外国人の養子となり、今、お前と会えるのは新しくできた弟が戦場に言ったおかげだ。十八歳の。」

「兄さん、もうやめてくれ。お願いだ。」

「なあ弟よ。もう終わりにしよう。」

 そして、彼は静也に向けて、銃を突きつけた。

「兄さん…………………。」

そのとき、銃声が響いた。

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