学校行事のうさぎ狩りのため、少年たちは冬山へ出かける。山にいるうさぎは少し変わっていて―― 素朴な質問をする弟、弟の疑問に答える兄。仲の良い兄弟の様子にほっこり……で終わらない物語でした。山の怪談はやはり怖さが違います。どんな物語なのかは、ぜひ読んで確かめてみてください。
山の学校に通う兄弟がいて、学校でウサギ狩りをする。狩るウサギは、白い体に赤い目をした「逃れ」ウサギだ。 これらのウサギは、捕まえに来る人間におまじないを使う。弟はそのおまじないを聞いてしまい、それが耳から離れなくなってしまう。そして、耳から大量のウサギの毛が出てくるようになり――。 兄は弟がかけられたウサギのおまじないを解くが、弟は……。 ウサギのおまじないの恐ろしさと、ラストに驚愕しました。 是非、御一読下さい。
詩的な表現で綴られた、昔話や童話のような世界観が魅力的です。頼り甲斐のある兄と、イノセントな弟。一貫して強い兄弟愛を感じます。しかし無邪気な兄弟がたどる結末は、恐ろしいことに。