第6話 三年前の日へ

 青年剛は妖精に望みをひとつだけ伝える。妖精は何も言わない。


 三年前の最後の冬のさよならの日へ戻りたい、そう剛は妖精に言った。純子さんに会いたいと妖精に伝える剛。妖精はそっかそうなんだねと答えた。


 妖精は叶えることにした。


 気付くと、剛は自転車を押している。となりには純子さんが居る。三年前の最後の冬のさよならの日へ戻ったようだ。


 純子さんの横顔がキレイだと剛は思う。


 涙をこらえる青年剛。

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