第2話
まず先に。
こちらのエッセイにコメントやイイね、そしてただ通りすがりに読んでいってくれた皆さん。本当にありがとう。僕くらいの下卑た人間になると、すれ違った人にもお礼を言いたくなる。
いくつになってもPVは原動力になり得る。そしてまた、そんな単純で阿呆な自分が少し愛おしくもあるのです。
とにかく皆さん。ありがとう。
久しぶりにカクヨムに投稿して驚いたのは機能が色々と新しくなっていること。
一番びっくりしたのは近況ノートに画像が貼れる様になったこと。
あんまり驚いたもんだからアルバムのジャケットを無許可で貼ってしまった。いや、断っておくが無許可というのは、今回共作名義で出しているので相棒に言わないでカクヨムに貼ってしまったよということ。宣伝目的だし絶対良いよとは言われると思うが後ほど報告はしておく。何しろ今回のジャケットはその相棒が書いたものなので(原案は僕)
ともかく、画像も貼れてリンクも貼れるなんて近況ノートはもはやSNSじゃないか!と感心した。まあ実際、そこを狙った機能ではあるのだろうけど。
僕の知らない間にAmazonポイントへの還元はあるわ、公式通知と自分への反応の箇所が分けられてるわ、色々変わったなあと感心してしまった。
なんだか久しぶりに会った遠い親戚の女の子が妙に大人っぽくなって目の前に現れた少年の日の夏休みみたいな感覚だなと。
まあそんなこと産まれてから一度も無かったけど。
さて、話を売れてないアルバムに戻す。何しろ売れてないアルバム制作のエッセイなので。
今回このアルバムについて書くにあたり先ほども触れたが共同名義であることを明記しなければいけない。
そしてこの共同名義の相手である相棒が中学の同級生であり、高校を卒業してから十年以上苦楽を共にした戦友であり、お互いがお互いの創作のよき理解者であると共に一番負けたくない好敵手であることも述べておきたい。
それにしても現実世界で好敵手なんて言葉を使える人間そうそういないだろう、何より僕が一番驚いてる。
悟空とベジータというよりはゴンとキルアかなサスケとナルトかなとも思ったけどそんな綺麗なモンでもないので敢えて言うなら香港映画でのジャッキーとユンピョウみたいなモンですね。全然分かりませんねすみません。
まあそんな相棒との出会いは忘れもしない中学二年の春。小学校の時からの友達だったKくんの紹介で僕らは出会ったと記憶している。
Kくんに「コイツは三文って言って俺の友達で一番オモシレー奴なんだぜ!」と紹介された僕。正直今だったら「テメエ!なに人さまのギャグセンスのハードルを勝手に爆上げしてんだ!ブチのめすぞハラスメント野郎!」となっているところですが中学生の自尊心なんてチョロいもので、僕は「オモシレー奴」の称号に満足の笑みを浮かべていたと思う。
ちなみにKくんとは僕の人生を狂わせた「倒錯人」の一人であり、ヲタク寄りの趣味は彼から大体教わったものである。
機動武闘伝Gガンダムの次回予告だけをひたすら見させられたり、夏休みにやっていたデ・ジ・キャラットのアニメの特定の話だけをエンドレスループさせられたり、真ゲッターロボのアニメのOPだけを何度も見させられたり。夏休みともなればほぼ毎日それで、今考えると拷問に近い遊び方をしていたが当時の僕はなかなかに楽しんでいたと思う。多分。
そんなKくんが引き合わせてくれた相棒と無二の親友になり、Kくんとは年月を経る毎に疎遠になっていった。
今考えると申し訳ないことをしたと思うがKくんの趣味嗜好の展覧会に対し、当時の相棒は陽キャチームの中心格で、女の子と遊んだりちょっと悪い遊びをしたりしていた。そんな世界を垣間見てしまえば思春期の少年は自ずと明るく照らされた道を選んでしまうのである。
それから十数年。
Kくんと最後に会った時、彼は共通の友人の結婚祝いを連名で折半しないか?と僕に持ちかけようとしていた。Kくんはその友人に自分の結婚式の二次会の幹事まで頼んでおきながら祝儀を折半するというので、僕は余りにそれは不義理だろうと憤慨してしまいそれきりの仲になっている。
今ごろ彼は元気でいるだろうか。ここで気が付いたが正直Kくんは全然今回のアルバムに関係ないしどうでもいい。何を書いてるんだか。
与太話が過ぎてしまった。閑話休題。
かくして相棒と出会った僕はそれから紆余曲折を経て、彼を入れた数人とグループを組んだりして十五年以上音楽活動をやっていた。
そんなグループが解散になりみんなそれぞれ自分の人生に方々へと散っていった。
しかしながら中学からの間柄である相棒とはその後も音楽を作り続け、そしていつしか彼と共同名義でアルバムを出したいなと思うようになった。
十五年以上音楽論をぶつけ合ってきた仲間として、さまざまな場面を共有してきた戦友として。同じ悲しみを背負った兄弟として、僕らは一枚の集大成を創るべきだと判断したのである。
かくして、今回のアルバムであるvioletが完成した。二年という歳月をかけて。
お互い三十を超えた年齢をして、傲慢と自己否定自己肯定を繰り返しそれらをブン投げ合い、喧嘩し和解しを繰り返した。
その結果が今回のアルバムである。
別のエッセイでもあったが最後の最後ですったもんだあった後に僕はもう他人とは創作活動を共同でしないと誓ったが、入稿後に相棒から電話があり「このアルバムは始まりだな。もう次の作品を考えてる。また作ろう」と言ってくれた。
その言葉のおかげで僕の心はまたひと皮剥けたのである。
小説や音楽と言った創作はある種の傲慢さがエネルギー源でもあり、必要不可欠だととある方に教えていただいたが、なにかを共有できる仲間もまた必要であると感じた今回のアルバム制作であった。
無駄な話が長くなってしまい申し訳ない。
次回こそ、有益な舞台裏というか裏事情を赤裸々に書ければなと思う。
しかしカクヨムは一体いつになったらアプリで執筆できるようになるのか。不便で仕方ない。
つづく
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